かぎ針編みの立ち上がりを目立たせない方法!段のつなぎ目を綺麗に仕上げる目数維持のテクニック
こんにちは、クラフターズのやっしーです!(・∀・)
かぎ針編みでコースターや帽子、バッグなどの「輪編み(円や筒状)」を編んでいるとき、こんな悩みにぶつかったことはありませんか?
「段の終わりと始まりに斜めのくっきりした筋が入ってしまう…」 「立ち上がりの鎖編みの部分だけ穴が開いたように隙間ができる…」 「編み進めるうちに、なぜか毎段目数が増えたり減ったりしてしまう…」
輪編みの作品を作るとき、どうしても避けて通れないのが「立ち上がりの鎖編み」と「段のつなぎ目(引き抜き編み)」の処理です。本の通りに編んでいるはずなのに、つなぎ目だけが目立って素人感が出てしまうのは本当に悔しいですよね。
実は、編み図に載っている標準的な立ち上がり方法は「初心者でも編みやすいこと」を最優先に書かれていることが多く、見た目の美しさを極めるにはちょっとした小技や専門的な工夫が必要です。
そこで今回は、かぎ針編みの立ち上がりを目立たなくさせる具体的なテクニックから、段のつなぎ目を美しく隠す裏ワザ、そして初心者が最も失敗しやすい「目数ズレ」を完璧に防ぐ考え方まで、深く掘り下げて徹底解説します!
なぜかぎ針編みの立ち上がりやつなぎ目は目立つのか?構造と仕組みを解剖
小技やテクニックを覚える前に、まずは「なぜ立ち上がりやつなぎ目が目立ってしまうのか」という構造的な理由をしっかり理解しておきましょう。仕組みが分かると、手元で何を調整すべきかが明確になります。
立ち上がりの鎖編みと引き抜き編みが作る「編み地の段差」
かぎ針編みで輪編みをするとき、通常の編み方では「①段の最後の目から、最初の目の頭に引き抜き編みをする」「②次の段の高さを出すために鎖編みを編む(立ち上がり)」「③1目目を編む」という手順を踏みます。
このとき発生する問題が2つあります。
1つ目は、引き抜き編みによってできる「余分な目(小さな結び目)」です。引き抜き編みは本来、段と段をつなぐための架け橋であり、目数には数えません。しかし、編み地の上に小さな糸の塊として残るため、そこが縱に連なることでくっきりとした「つなぎ目の筋」になってしまいます。
2つ目は、鎖編みの「形状の違い」です。特に長編みの場合、立ち上がりとして「鎖編み3目」を編むのが一般的ですが、鎖編み3本の細い糸束と、ふっくらとした長編み1本の柱では、太さも構造も全く異なります。そのため、鎖編みの両脇にポッカリと隙間が空いてしまい、目立ってしまうのです。
「立ち上がりを1目と数えるか・数えないか」の罠と目数ズレの真相
ハンドメイド初心者が最も混乱し、失敗しやすいのがこの「立ち上がりの扱い」です。編み方の種類によってルールが異なるため、ここで勘違いをして目数を崩してしまう人が後を絶ちません。
基本のルールを整理すると、以下のようになります。
- 細編み:立ち上がりの鎖編み1目は「1目と数えない」。そのため、立ち上がりを編んだあと「すぐ根元の目」に1目目の細編みを編み入れる。
- 長編み:立ち上がりの鎖編み3目は「長編み1目と数える」ことが多い。そのため、1目目は鎖編み自身であり、次の長編みは「根元の隣の目」に編み入れる。
この「長編みは鎖編みを1目と数える」というルールが、つなぎ目の隙間を生み出す最大の原因です。鎖編みと隣の長編みの距離が開いてしまうため、編み地に大きな縦穴が空いてしまいます。
初心者が間違えやすい「引き抜き編みを入れる場所」と「1目目の場所」
段の終わりに引き抜き編みをするとき、どこに針を刺せばいいのか迷った経験はありませんか?
細編みの場合は「前段の1目目の頭(Vの字)」に針を刺します。長編みの場合は「立ち上がりの鎖編み3目目の頭」または「1目目の長編みの頭」に刺します。
ここを間違えて、前段の引き抜き編みの目や、立ち上がりの鎖編みの根元に刺してしまうと、1段ごとに目が1目ずつ増えたり減ったりしてしまいます。これが「いつの間にか台形になる」「円が波打つ」といったトラブルの正体です。
立ち上がりの鎖編みを目立たなくする小技テクニック集
ここからは、実際に手元で使える「立ち上がりを目立たなくさせる小技」を編み地別に紹介します。どれもプロの作家や経験者がリアルに実践している技法です。
【細編み】鎖1目を小さく硬く編む&目数に含めない基本ワザ
細編みの輪編みにおいて、立ち上がりの鎖編みを目立たなくする一番簡単で効果的な方法は「立ち上がりの鎖1目をできる限り小さく絞る」ことです。
具体的には、引き抜き編みをしたあと、かぎ針にかかっているループをキュッと引っ張って小さくしてから鎖編みを1目編みます。さらにその鎖編みも、針がギリギリ通るくらいのきつさで編んでください。
そして、1目目の細編みは「引き抜き編みをした目と同じ、根元の穴」にしっかりと編み入れます。立ち上がりの鎖編みを極限まで小さく潰すことで、1目目の細編みに隠れて存在感がほぼゼロになります。
【長編み】鎖3目をやめる!「1目と数えない」長編みの立ち上がり方
長編みで最もおすすめしたい小技が、「立ち上がりの鎖編みを2目にして、1目と数えない」手法です。
通常の編み図では「鎖3目(1目と数える)」ですが、これをあえて無視します。
- 1. 段の始まりに「鎖編みを2目」だけ編む(高さ出しのためだけに使う)。
- 2. この鎖2目は1目と数えず、引き抜き編みをした「すぐ根元の目」に1目目の長編みを編み入れる。
- 3. 段の終わりには、立ち上がりの鎖編みではなく「最初に編んだ1目目の長編みの頭」に引き抜き編みをする。
こうすると、鎖編み2目が長編み1目目の影にぴったりと寄り添う形になり、あの嫌な縦の穴・隙間が一切空かなくなります!非常に簡単で効果が抜群なので、私自身も帽子やバッグを編むときはほぼこの方法を採用しています。
【上級技】鎖編みを一切使わない「立ち上がりのねじり長編み(オルタナティブ・チェーン)」
さらに完成度を高めたい方へ、海外のクロッシェ界でも大人気の「立ち上がりのねじり長編み(Chainless Starting Double Crochet)」をご紹介します。これは立ち上がりに鎖編みを一切使わず、見た目を本物の長編みそっくりに仕上げる究極の小技です。
【ねじり長編みの手順】
- 1. 前段の引き抜き編みが終わったら、針にかかっているループを長編み1本分の高さまで上にびーっと引き伸ばします。
- 2. 人差し指でかぎ針の上のループをしっかり押さえ、解けないようにしながら、針をの手前から奥へぐるりと1回転させて糸を巻き付けます(これで糸をかけた状態を作ります)。
- 3. 指で押さえたまま、根元の目に針を刺し、糸をかけて引き出してきます(針にループが3本かかっている状態になります)。
- 4. 再び糸をかけて、まずはねじったループを含めた「前の2本」を引き抜きます。
- 5. 最後に糸をかけて「残りの2本」を引き抜きます。
これで、柱の太さも頭のVの字も、どこからどう見ても長編みそのものの立ち上がり(1目目)が完成します!最初は指の保持に少し慣れが必要ですが、マスターすると作品のクオリティが劇的に跳ね上がります。
私ならどうするか?作品別の立ち上がり選択基準
いろいろな技法がありますが、「私ならどうするか」の判断基準をお伝えします。
・細編みの作品(あみぐるみやコースターなど): 「鎖1目で小さく立ち上がり、根元に1目目を編む」方法一択です。きつく絞るだけで十分に隠れるため、特別な技法を使う必要はありません。
・長編みの作品(バッグ、ウェア、ブランケットなど): 基本的には「鎖2目で立ち上がり、根元に1目目の長編みを編む(1目と数えない)」方法を使います。編むスピードを落とさず、圧倒的に綺麗な編み地になるからです。作品の表面が一番目立つウェアなどで、より完璧な美しさを求めるときだけ「ねじり長編み」を使っています。
段のつなぎ目を完璧に消す!「引き抜き編み」のテクニック
立ち上がりを工夫しても、段を繋ぐ「引き抜き編み」の目がガタガタだと、つなぎ目の筋は消えてくれません。引き抜き編みを綺麗に仕上げるポイントを見ていきましょう。
引き抜き編みの目を最小限に小さく絞る「きつめの引き締め」
かぎ針編みでは「ふんわり優しく編む」のが基本ですが、引き抜き編みだけは例外です!引き抜き編みは目数としてカウントしない「つなぎ目の糸」なので、存在感を消すために極限まで小さく絞る必要があります。
1目目の頭に針を刺し、糸をかけて引き出したら、そのままループを一気に引き抜きます。この抜いた瞬間に、針にかかっているループを上に向かってキュッと引っ張り、引き抜き編みの目をぎゅっと小さく潰してください。
このひと手間をかけるだけで、段の境目にある不要な結び目が編み地の中に埋もれ、縦に入る筋が驚くほど目立たなくなります。
色の切り替えや最終段で大活躍する「シームレス(インビジブル)ジョイン」
段ごとに糸の色を変える場合や、作品の最終段を綺麗に終わらせたいときに絶対に使ってほしいのが「シームレスジョイン(目立たない糸始末)」という技法です。
これは、引き抜き編みを一切使わず、とじ針を使って偽物の「目の頭(Vの字)」を作り出すテクニックです。
【シームレスジョインの手順】
- 1. 最後の目を編み終わったら、糸を10cmほど残してカットし、かぎ針でそのまま糸端を上に引き抜いてしまいます。
- 2. 糸端にとじ針を通します。
- 3. その段の「1目目の頭(Vの字)」に対して、向こう側(裏側)から手前に向かってとじ針を通します。
- 4. 次に、糸が出ている「最後の目の頭(Vの字の中心)」に上から針を刺し、裏側へ引き出します。
- 5. 糸の引き加減を調整し、周りの目のVの字と同じ大きさ・形になるように整えます。
これでどこが始まりでどこが終わりの目なのか、プロが見ても全く分からないほど完璧な「シームレス(目目が連続した状態)」が作れます!配色替えの段や、モチーフ編みの最後の1段にはぜひ取り入れてみてください。
らせん状に編む「グルグル編み(螺旋編み)」のメリットと使い所
細編みであみぐるみや帽子を作る場合、そもそも「立ち上がりの鎖編み」も「引き抜き編み」も一切作らないという選択肢もあります。それが「らせん編み(グルグル編み)」です。
引き抜き編みをせず、1段目の最後の目を編んだら、そのまま2段目の1目目に直接細編みを編み入れていきます。つなぎ目が存在しないため、筋は100%発生しません。
ただし注意点として、らせん状に登っていくため「段の高さがズレる」という特徴があります。ボーダー柄などの色替えがある作品や、段ごとの増減目が厳密なデザインには向きませんが、単色のあみぐるみやバッグなどには最強のつなぎ目消し対策になります。
初心者が陥りやすい失敗と目数を完璧に維持するための解決策
立ち上がりやつなぎ目を工夫しようとするとき、初心者が一番やってしまいがちなのが「編むべき目を見失って目数がズレる」という失敗です。ここでは、失敗のパターンとその解決策を解説します。
引き抜き編みの目を「前段の1目」と誤認して編んでしまう失敗
目数が毎段1目ずつ増えてしまう最大の原因は、前段で小さく絞ったはずの「引き抜き編みの目」や「立ち上がりの鎖編みの根元」を、編むべき1目だと勘違いして針を入れてしまうことです。
編み地を上から見たとき、Vの字が並んでいますが、一番最後にある小さなVの字(引き抜き編みの跡)は「編んではいけない罠の目」です。
【解決策】
毎段、編み終わったあとに「前段の引き抜き編みの目(横にピッと走っている小さな糸)」を指で押し潰すようにして、見無視する癖をつけましょう。「引き抜き編みの目は目ではない」と強く意識することが大切です。
目数がズレない!段数マーカー(目数リング)の正しい付け方
頭の中で「ここは1目目…」と考えていても、編んでいるうちに必ず迷いが生じます。迷いをゼロにするために、段数マーカー(ロック式の安全ピンのような道具)を絶対に使用してください。
マーカーを付ける黄金のタイミングは「1目目を編んだ直後」です。
- 1. 立ち上がりを編み、1目目(細編みや長編み)を編む。
- 2. かぎ針を一旦置き、今編んだ1目目の頭(Vの字)に即座にマーカーを引っ掛ける。
- 3. そのまま1段をグルリと編み進める。
- 4. 最後の目を編み終わったら、マーカーが付いている目に迷わず針を刺して引き抜き編みをする。
たったこれだけで、「どこに引き抜き編みを刺せばいいか分からない」「最後の目を編み忘れる」という失敗が100%防げます。初心者の方ほど、面倒くさがらずに毎段マーカーを付けることを強くおすすめします。
斜行(つなぎ目が斜めに流れる現象)を防ぐ手の動きと糸の引き出し方
かぎ針編みの輪編みをしていると、立ち上がりの筋がまっすぐ上に伸びず、右へ右へと斜めにねじれていく現象が起きます。これを「斜行(しゃこう)」と呼びます。
かぎ針編みの構造上、右利きの場合は編み目がやや右斜めに傾く性質があるため、完全になくすことは難しいのですが、手癖によって悪化することがあります。
斜行を最小限に抑えるためには、以下の2点を意識してください。
- ・針を抜く方向:糸を引き出すとき、右斜め前ではなく「真っ直ぐ真上」に向かって針を引き上げること。
- ・往復編みを取り入れる:筒状の作品(バッグなど)の場合、毎段グルグル同じ方向に編むのではなく、「1段編んだら編み地をひっくり返して逆方向に編む(往復の輪編み)」にすることで、斜行を完全にリセットできます。
実践!私ならこう編む!ケース別ベストな立ち上がり処理まとめ
最後に、実際に作品を作る際に「どのテクニックを組み合わせるのがベストか」をまとめました。迷ったときはこの組み合わせを参考にしてください。
| 単色のあみぐるみ・小物 | 立ち上がりなし(らせん編み) | 引き抜き編みなし | つなぎ目の筋が一切出ず、丸く綺麗なシルエットになる。 |
|---|---|---|---|
| 細編みのバッグ・帽子 | 鎖1目(小さく硬く編む) | 引き抜き編みをギュッと固く絞る | 目数が安定し、型崩れしにくい頑丈な仕上がりになる。 |
| 長編みのモチーフ・ドイリー | 鎖2目(1目と数えず根元に1目目) | 1目目の長編みの頭に引き抜く | 鎖編み特有のポっかり空く隙間が消え、美しい面が揃う。 |
| ボーダー柄・色替え作品 | 通常の立ち上がり | 段の終わりに「シームレスジョイン」 | 色の境目がカクカクせず、売り物のような綺麗なラインになる。 |
かぎ針編みの立ち上がりの鎖編みやつなぎ目を綺麗に仕上げるポイントまとめ
今回は、かぎ針編みで立ち上がりの鎖編みを目立たせず、段のつなぎ目を美しく仕上げるための小技と目数維持のテクニックをご紹介しました。
最後に大切なポイントをおさらいしておきましょう。
- 立ち上がりを目立たなくするコツは、編み方のルール(1目と数えるか否か)を正しく理解すること。
- 長編みは「鎖2目で立ち上がり、1目と数えずに根元に長編みを編む」ことで隙間が消える。
- 引き抜き編みは「目数を数えないつなぎ目」なので、上に向かってキュッと固く絞り込む。
- 色の切り替えや最終段には、とじ針を使った「シームレスジョイン」が効果的。
- 目数ズレを防ぐ最大の秘訣は「1目目を編んだ瞬間に段数マーカーを付ける」こと。
ほんの少しの手間の違いや、糸の引き締め加減を意識するだけで、あなたの編む作品のクオリティは劇的に高まります。
最初は慣れない手つきでも大丈夫です。まずはコースターなどの小さな作品から、今回の小技を1つずつ試してみてくださいね。つなぎ目がキュッと綺麗に揃ったときの快感は、一度味わうと病みつきになりますよ!
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ではでは、また次の記事でお会いしましょう!クラフターズのやっしーでした!

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