フィギュアの表面がデコボコになる原因とは?ツルツルに仕上げる下地処理と塗装のコツ
こんにちは、クラフターズのやっしーです!(・∀・)
自作のフィギュアを作っていて、「しっかり削ったはずなのに表面が波打っている」「塗装したら表面がミカン皮のようにデコボコになってしまった」と悩んだ経験はありませんか?フィギュア制作において、表面のツルツル感やなめらかさは作品全体のクオリティを大きく左右する大切な要素です。
表面が不均一になる背景には、粘土やパテなどの造形素材の扱い方、ヤスリがけの手順、さらにはサーフェイサーや塗装時の塗り方まで、各工程に明確な理由が存在します。どこで失敗しているかを正確に把握すれば、誰でも滑らかで美しい表面を作り出すことができます。
今回は、フィギュアの表面がデコボコになってしまう主な原因を工程別に詳しく解説し、凹凸を作らないための予防策や、できてしまったデコボコの修正方法まで分かりやすくお伝えします!
フィギュアの表面がデコボコになる4つの大きな原因
フィギュアの表面に意図しない凹凸ができる理由は、大きく分けると4つの制作段階に潜んでいます。どの段階で問題が発生しているかによって、解決のアプローチが変わります。
- 【造形段階】粘土やパテの練りムラ・気泡の残留
- 【研磨段階】ヤスリがけの番手飛ばしや削りムラ
- 【下地段階】サーフェイサーの吹き過ぎや乾燥不足
- 【塗装段階】塗料の希釈濃度不足や筆跡・ゆず肌現象
自分が作っているフィギュアのどの作業のあとにデコボコが目立ち始めたか思い出しながら、それぞれの原因を深掘りしていきましょう。
原因1【造形段階】粘土やパテの扱いによる表面の凹凸
造形のスタート地点である原型の段階で表面に小さな穴や高低差があると、その後の塗装工程でどれだけ綺麗に塗ろうとしても凹凸が浮き出てきます。土台となる素材の扱い方に原因があります。
石粉粘土や樹脂粘土の練りムラと水分の不均一さ
粘土を使用して形を作っている場合、練り込みが不足していると粘土内部の密度にばらつきが生じます。硬さが均一でない粘土は、乾燥するときに縮む割合(収縮率)が部分ごとに異なるため、乾燥後に表面が引きつれて波打つようなデコボコが発生します。
また、粘土を盛り付ける際に水分を多くつけすぎると、表面だけがドロドロに溶けて内部と乾燥速度がずれ、不自然なシワや凹凸が残ります。粘土は使用前にしっかりと揉み込んで固さを均一にし、接合部以外に無駄な水分を与えないことが重要です。
エポキシパテや2液性レジンの気泡・混ぜムラ
主剤と硬化剤を混ぜ合わせて使うエポキシパテやポリパテ、キャスト樹脂などの素材では、混ぜる時に空気(気泡)を巻き込んでしまうことが主な原因です。
しっかりと混ぜ合わさっていないパテは部分的に硬化不良を起こし、柔らかい場所と硬い場所が混ざった状態になります。これを削ろうとすると、柔らかい部分ばかりが深く削れてしまい、表面が蜂の巣のようにボコボコと凹んでしまいます。
私ならこうする!造形時の「気泡と隙間」の防ぎ方
私がパテや粘土を扱うときは、素材を少しずつ薄く押し付けるように盛り付けることを徹底しています。一気に分厚く盛り付けると、どうしても内部に空気が残ってしまいます。
パテを混ぜるときは、折りたたむように混ぜるのではなく、作業板に押し潰すようにすり合わせて練り込むと、内部の気泡を追い出すことができます。小さな気泡(ピンホール)を造形段階でゼロに近づけることが、後の研磨作業を劇的に楽にするコツです。
原因2【研磨段階】ヤスリがけの失敗と削りムラ
造形が終わった後、表面を平らにならすために行う「ヤスリがけ」ですが、この研磨工程自体が新たなデコボコを生み出してしまうケースも多く見られます。
ヤスリの番手(目の粗さ)を飛ばしてしまう
初心者が一番陥りやすい失敗が、ヤスリの番手を飛ばして磨いてしまうことです。例えば、粗い目のヤスリ(#180や#240)で大きく形を削った後、一気に細かい目(#1000や#1500)に移ってしまうパターンです。
粗いヤスリで削った表面には、目に見える深いキズ(溝)がたくさん刻まれています。この深いキズは、細かいヤスリでは消し去ることができません。細かいヤスリで表面だけを磨いても、傷の底まで届かないため、塗装した瞬間に深い溝が塗料の凹みとなって現れます。
指の圧力で局所的に削りすぎてしまう
紙ヤスリを指で直接押し当ててゴシゴシ削るのも、表面がデコボコになる大きな原因です。人の指先は柔らかく均一な平面ではないため、指の力が強くかかった部分だけが局部的に深く削れてしまいます。
平面を削るときは、アクリル板や木切れなどの固い「当て木」に紙ヤスリを巻きつけて削る必要があります。当て木を使わずに指先だけで研磨を続けると、表面がゆるやかな波打ち状態(うねり)になってしまいます。
ヤスリの適切な順番と当て方の基本
研磨の基本は、目の粗いものから順に少しずつ番手を上げていくことです。具体的には以下のような順番で少しずつ細かい傷に置き換えていきます。
- #240〜#320(大まかな形状出し・不要な段差のカット)
- #400(前の粗いヤスリ傷を消す)
- #600(表面の滑らかさを整える)
- #800〜#1000(塗装前の最終仕上げ)
前の番手でついたキズが綺麗に消えたことを確認してから次の番手に進むことが、滑らかな平面作りの絶対条件です。
原因3【下地段階】サーフェイサーでデコボコができる理由
傷のチェックや塗料の発色を良くするために吹き付ける「サーフェイサー(サフ)」ですが、使い方を誤るとサーフェイサー自体がデコボコの原因になります。
一気に厚塗りをして塗膜が垂れる・ダマになる
キズや凹凸を隠そうとして、スプレー缶やエアブラシで一気に大量のサーフェイサーを吹き付けてしまうのは危険です。塗料が表面で溜まり、重力で垂れて溜まり(ダマ)ができます。
また、スプレーを吹き付ける距離が近すぎると、噴射圧によって塗料が波押しされ、表面がゆで卵の殻のように不均一な厚みになってしまいます。離れすぎても塗料が空気中で乾いて粉状になり、ザラザラのデコボコ面になって定着します。
乾燥不足のまま重ね塗りをして下地が溶ける
サーフェイサーの1回目が完全に乾いていない状態で2回目を重ねて吹き付けると、内部の溶剤が抜け出せなくなります。乾燥途中の下の層が上の層の溶剤によって再度溶かされ、表面が引きつれたり縮んだりするチヂミ現象を起こしてデコボコになります。
作業場所の「浮遊ゴミ・埃」の抱き込み
スプレーを吹いた直後のフィギュアは、粘着性のある塗膜で覆われています。このとき室内に舞っている空気中の微細な埃や髪の毛が付着すると、それがそのまま塗膜の中に閉じ込められ、突起状の小さなデコボコになります。
原因4【塗装段階】筆塗り・エアブラシで起きる「ゆず肌」と「筆跡」
下地までは綺麗にできていたのに、本塗装に入った段階で表面が荒れてデコボコになることもあります。この現象の多くは塗料の「濃度(粘性)」と「塗り方」が原因です。
塗料の希釈濃度が濃すぎる(ゆず肌・筆跡の原因)
塗料を塗る際、薄め液(うすめ液・溶剤)の量が少なく塗料が濃すぎると、塗料の自己平滑性(レベリング性)が働きません。レベリングとは、塗った後に塗料が自重で少し広がり、表面を平らに整える性質のことです。
・筆塗りの場合:塗料が濃すぎると筆の毛並みの筋(筆跡)がそのまま固まり、筋状の凹凸になります。 ・エアブラシの場合:塗料が濃すぎると粒子が大きく空中分解し、塗装面がミカンの皮のようにブツブツとした波打ち模様(ゆず肌)になります。
乾ききる前に筆で触ってしまう・触診のしすぎ
筆塗りで塗膜が半乾きの状態のときに「塗りムラがあるから」と何度も筆を往復させると、表面で乾きかけていた塗膜が破れ、ダマになってぐちゃぐちゃに毛羽立ちます。半乾きの塗膜をいじることは、デコボコを作る最大の理由です。
また、エアブラシ塗装で乾いているか確認するために指で触ってしまい、指紋の凹凸がついてしまうケースもよく見られます。
表面がデコボコになってしまったときのリカバリー・修復手順
もし作業の途中でフィギュアの表面がデコボコになってしまっても、焦る必要はありません。一度工程をリセットして適切に対処すれば、必ずツルツルの状態を取り戻すことができます。
ステップ1:塗膜を完全に乾燥させる
デコボコを発見した瞬間、慌ててヤスリをかけたり拭き取ろうとしたりするのは禁物です。塗料やサーフェイサーが半乾きの状態で触ると、傷が内部にまで広がり余計に収拾がつかなくなります。
まずは最低でも丸一日(24時間以上)風通しの良い場所に置き、塗膜の内部までカンカンに乾燥させて固めます。完全に固まってから修正作業に入ることが最も大切なポイントです。
ステップ2:出っ張りを削り落とし、凹みにパテを充填する
完全乾燥後、デコボコの状態に合わせて対処法を変えます。
- 凸(出っ張り・ダマ・ゆず肌)の場合:#600〜#800程度の耐水ペーパーを使い、水研ぎ(ヤスリを濡らして削る)で優しくなでるように平坦になるまで削り落とします。
- 凹(穴・へこみ・ピンホール)の場合:出っ張りを削っても消えない深い凹みには、ラッカーパテや溶きパテ、シアノンなどの補修用接着剤を点付けで点滴し、凹みを埋めます。
ステップ3:再度サーフェイサーを薄く吹いてチェックする
凹みを埋めて削り整えたら、再度ごく薄くサーフェイサーを吹き付けます。ここで一色に整えることで、光の反射でデコボコが残っていないか目視で確認できます。
ここでまだ小さな穴やうねりが見つかった場合は、面倒くさがらずに再度パテ埋めと研磨を繰り返します。この地道な下地チェックの反復こそが、プロのような美しいフィギュアを作る秘密です。
フィギュアの表面をツルツルに仕上げるための「私の愛用技法と心得」
ここで、私(やっしー)がフィギュアを造形する際に実際に意識している、表面をシルクのように滑らかにするための実践的なテクニックと道具選びの考え方を紹介します。
スポンジヤスリを活用して曲面の削りムラを防ぐ
フィギュアには、キャラクターの肌や服のシワなど、複雑な「二次曲面・三次曲面」がたくさん存在します。こうした丸みのあるパーツに固い紙ヤスリを当てると、平面状に角(かど)が立って削れてしまい、表面が角ばったデコボコになります。
曲面を研磨するときは、厚みのある「スポンジヤスリ(神ヤスなど)」を使用するのが絶対にオススメです。スポンジがパーツのカーブに合わせて適度に凹んでくれるため、均一な圧力がかかり、滑らかな曲面を簡単に作ることができます。
「指の腹」での感触チェックと「斜め光」の当て方
目で見ているだけでは、微細な表面の凹凸を見逃してしまうことが多々あります。私が研磨作業を行うときは、目視だけでなく必ず「指の腹」で表面を優しくなでるように触って確認しています。
人間の指先の感覚は非常に鋭利で、目に見えない0.01mm単位のわずかな段差やザラつきも正確に感知できます。指で触って違和感がない状態を目指すのが成功への近道です。
また、部屋の照明を少し落とし、卓上ライト(デスクライト)の光をフィギュアに対して斜め横から照射する「斜光チェック」も欠かせません。影が伸びることで、上からの光では見えなかった浅いへこみや歪みがはっきりと浮き彫りになります。
塗装は「シャバシャバ塗料を薄く何度も重ねる」
塗装でデコボコを作らないための鉄則は、「一発で色を乗せようとしないこと」です。筆塗りでもエアブラシでも、塗料は自分が思っているよりも少し薄めに希釈します。
牛乳くらいのサラサラした状態に希釈した塗料を、うすーく塗り、乾いたらまた重ねる……という作業を3回〜4回繰り返します。薄い塗膜は乾くときに自然と表面が引き締まり、筆跡やミカン皮状の凹凸がまったく残らない、吸い付くようなツルツル肌に仕上がります。
安全作業のための注意点(火気・換気・塗料の取り扱い)
フィギュアの表面処理や塗装では、サーフェイサーやラッカー系塗料、パテ類などの薬品やスプレーを使用する機会が多くなります。これらを扱う際は、メーカーの説明書を必ずしっかりと確認してください。
- 有機溶剤が含まれる塗料やスプレーを使用する際は、必ず部屋の窓を開けて換気扇を回すか、屋外作業を行ってください。
- 有機溶剤対応の防毒マスクや保護メガネ、防塵マスクを装着し、削り粉やスプレーミストの吸い込みを防ぎましょう。
- スプレー缶や有機溶剤は引火性が高いため、タバコやストーブなどの火気がある場所の近くでは絶対に作業しないでください。
道具や薬品の正しい安全ルールを守ることで、怪我や体調不良を防ぎ、快適にフィギュア制作を楽しむことができます。
まとめ:デコボコの原因を理解して滑らかな美しいフィギュアを作ろう!
フィギュアの表面がデコボコになってしまう原因と、その対策について詳しく解説しました。
表面の凹凸は、造形時の空気の噛み込み、ヤスリがけの飛ばし削り、サーフェイサーや塗料の厚塗りといった、日頃のちょっとした工程の掛け違いによって起こります。
しかし、それぞれの工程で「なぜデコボコができるのか」の仕組みさえ分かっていれば、防ぐことは難しくありません。万が一デコボコができてしまっても、しっかり乾燥させてからヤスリとパテでリペアすれば、いつでも美しいツルツル面に復活させることができます。
最初から完璧を目指す必要はありません!「丁寧に削る」「しっかり乾かす」「薄く重ねる」の3つを意識しながら、ぜひ自分だけの素敵なフィギュア完成に向けて作業を楽しんでみてくださいね。
記事をSNSやラインで友達に紹介していただければ、とても嬉しくはげみになります!
ではでは、また次の記事でお会いしましょう!クラフターズのやっしーでした!

■気になることや調べたいことがあればキーワードで検索できます。
例えばレジンについての記事を探したければ「レジン」、道具についてなら「ニッパー」「ヤットコ」というふうに探してみてくださいね。

