ハンドメイド材料の安全性規格と食器風作品の注意点!食品衛生法や安全基準を徹底解説
こんにちは、クラフターズのやっしーです!(・∀・)
ハンドメイドで可愛いお皿やカップ、カトラリーなどの「食器風作品」を作ってみたいと思ったことはありませんか?カフェ風の素敵なプレートや、レジンを流し込んだ透明感あふれるコースター、カラフルに着色した可愛いミニチュアスイーツ皿など、アイデアはどんどん膨らみますよね。
しかし、ここで絶対に避けて通れないのが「材料の安全性」という非常に重要な問題です。人が口にする食べものを乗せる容器や、小さな子どもが触ったり口に入れたりする可能性のある作品には、法律や安全規格が存在します。
「市販のニスを塗って固めれば、食べものを直接乗せても大丈夫なのかな?」「食品衛生法適合って書いてあるレジンなら、本物の食器として使ってもいいの?」と疑問に思う方も多いはずです。
今回は、ハンドメイドで使う材料の安全性規格である「食品衛生法」や「玩具安全基準」の基本的な考え方から、食器風作品を作るときの具体的な注意点、初心者が勘違いしやすい罠まで、専門的な知見を交えて分かりやすく徹底解説します!自分自身やお客様の安全を守りながら、安心して制作を楽しむための知識を身につけていきましょう。
- ハンドメイドに関わる2大安全性規格!食品衛生法と玩具安全基準
- 1. 食品衛生法(食品用器具・容器包装の規格基準)
- 2. 玩具安全基準(ST基準など)
- 「食品衛生法適合」という材料表示の正しい読み解き方
- メーカーの試験環境と「個人制作の実態」のギャップ
- 熱や機械的摩擦に対する耐性の問題
- 初心者が迷う点・勘違いしやすい失敗例と危険性
- 失敗例1:木製スプーンのカトラリー部分にレジンやニスを塗ってしまう
- 失敗例2:100円ショップのレジン液やニスで食器を作ってしまう
- 失敗例3:「ニスを重ね塗りすればコーティングされる」という思い込み
- 食器風作品を作る・販売する場合の考え方と注意点
- 「食品用」と「観賞用(インテリア)」を明確に分ける
- 販売時の説明文と「免責事項」の書き方の罠
- 個包されたお菓子なら乗せても大丈夫?
- 私ならどうするか?やっしー流の安全第一なアプローチ
- アプローチ1:本物の食器を作りたいなら「焼き物(陶芸)」や「ポーセラーツ」を選ぶ
- アプローチ2:レジンや木工なら「直接触れない工夫」をデザインに落とし込む
- アプローチ3:メーカーの説明書と「SDS(安全データシート)」を読み込む
- 作業時の安全対策も忘れずに!火や薬品の扱い方
- 換気の徹底と保護具の着用
- 火気厳禁と発熱への注意
- まとめ:安全性規格を正しく理解して楽しいハンドメイドを!
ハンドメイドに関わる2大安全性規格!食品衛生法と玩具安全基準
まずは、ハンドメイド作品やその材料に深く関わってくる代表的な安全基準について理解を深めましょう。安全基準を知ることは、単に法律を守るためだけでなく、作品を手にする人の健康を守るために欠かせません。
1. 食品衛生法(食品用器具・容器包装の規格基準)
食品衛生法は、食品そのものだけでなく、食品に直接接触する「器具」や「容器包装」についても厳格なルールを定めています。お皿、コップ、箸、フォークなどはすべてこの「器具」に該当します。
食品衛生法における器具・容器包装の安全性の考え方は、「化学物質が食べものに溶け出出さないか(溶出試験)」および「有害な物質が含まれていないか(材質試験)」という点に集約されます。
例えば、樹脂や塗料、金属などから、重金属(鉛やカドミウムなど)や有機溶剤、合成樹脂の未反応原料(単量体・モノマーなど)が食品中に溶け出してしまうと、人体に悪影響を及ぼす危険性があります。そのため、厚生労働省が定める試験法によって、指定された温度や酸性・アルコールなどの擬似体液を用いて、有害物質が基準値以下であることを証明しなければなりません。
2. 玩具安全基準(ST基準など)
小さなお子様向けのベビーグッズやキッズ用おもちゃ、アクセサリーを作る際に重要になるのが「玩具安全基準」です。日本塗料工業会や日本玩具協会などが定めるSTマーク(Safety Toy)などが代表的です。
子どもは玩具をなめたり、かんだりすることがあります。そのため、ST基準の化学的特性試験では、重金属(鉛、ヒ素、カドミウム、クロム、バリウム、アンチモン、水銀、セレンなど)が唾液によって溶け出さないか、フタル酸エステル類などの可塑剤が安全な範囲内であるかが厳しくチェックされます。
ハンドメイドでキッズ向けアイテムを作る場合、材料パッケージに「ST基準適合」や「欧州安全基準(EN71-3)」といった表示があるかどうかを確認することが、材料選びの大きな指標となります。
「食品衛生法適合」という材料表示の正しい読み解き方
最近では、ハンドメイド用のレジン液や水性塗料、ニスなどのパッケージに「食品衛生法適合」と大きく記載されている商品が増えてきました。初心者の場合、「この材料を使えば、誰でも簡単に本物の食器が作れるんだ!」と勘違いしてしまいがちです。しかし、ここに大きな落とし穴が存在します。
メーカーの試験環境と「個人制作の実態」のギャップ
「食品衛生法適合」と表示されている塗料や樹脂は、あくまで「メーカーが指定した標準的な環境で、完全に硬化・乾燥させ、正しく塗膜を形成した試験片」を用いて専門の検査機関でテストに合格したという意味です。
個人の作業部屋やアトリエで制作する場合、以下のような理由でメーカーの試験環境と同じ仕上がりにならないケースが多々あります。
- 2液性エポキシレジンの主剤と硬化剤の主比率が微小に狂っており、未硬化成分が残ってしまう
- UV/LEDレジンの硬化時に、厚みや着色剤の濃度が高すぎて内部までライトの光が届かず、未硬化レジンが残留する
- 水性ニスの乾燥時間が不足しており、表面は乾いていても内部に未乾燥の水分や溶剤が閉じ込められている
- 作業時の室温や湿度が不適正で、樹脂の化学反応が不完全のまま終わってしまう
未硬化や未乾燥の樹脂・塗料は、固まっているように見えても分子レベルで安定していません。その上に温かい料理や油分、酸性の強い食品(ケチャップやドレッシングなど)を乗せると、微量の化学物質が溶け出す恐れがあります。
熱や機械的摩擦に対する耐性の問題
さらに考慮しなければならないのが「耐熱性」と「傷(物理的負荷)」です。
一般的なクラフト用レジンやニスの熱変形温度は、高くても60度〜80度程度であることが多く、熱いスープや淹れたてのコーヒーを注ぐと柔らかくなったり、白濁したりすることがあります。温度が上がると化学物質の溶出スピードも跳ね上がるため非常に危険です。
また、スプーンやナイフで皿の表面をこすると、目に見えない微細なプラスチック粉末や塗料片が削れて食品に混入するリスクもあります。「食品衛生法適合=どんな使い方をしても絶対安全な無敵の材料」という意味ではないことを、しっかりと理解しておきましょう。
初心者が迷う点・勘違いしやすい失敗例と危険性
ここで、ハンドメイド初心者がよく陥りがちな考え方や、実際に起こりやすい失敗例をいくつか挙げてみます。
失敗例1:木製スプーンのカトラリー部分にレジンやニスを塗ってしまう
市販の無塗装の木製スプーンを買ってきて、口に入る先端部分に可愛いイラストを描いて水性ニスで固めたり、レジンでコーティングしたりするアレンジです。
これは非常にリスクの高い行為です。口の中に入れて唾液や歯、温かい食べものに触れる部分にクラフト用のニスやレジンを使用すると、成分が溶け出したり、噛んだ拍子に剥離して誤飲したりする事故につながります。
失敗例2:100円ショップのレジン液やニスで食器を作ってしまう
「固まればプラスチックみたいに頑丈だから大丈夫」と考えて、100円ショップのレジン液を使ってミニチュアではなく本物のクッキー皿を作ってしまうケースです。
100円ショップなどの低価格なレジン液や塗料は、安全性の試験(食品衛生法適合試験など)を受けていないものがほとんどです。これらは観賞用の雑貨やアクセサリーとして使うことを前提に作られているため、食品が触れる場所に使用してはいけません。
失敗例3:「ニスを重ね塗りすればコーティングされる」という思い込み
粘土作品や木工品を作った際、「一般的なニスを何重にも塗ってツヤツヤにすれば、耐水性もつくし食べものを乗せても大丈夫」と思い込んでしまうことです。
一般的なクラフト用アクリルニスは、水分の付着には多少耐えられても、食品の油分や酸、長時間の洗剤洗浄には耐えられません。塗膜が徐々に劣化し、粘土の素地や塗料が食べものに溶け出す原因になります。
食器風作品を作る・販売する場合の考え方と注意点
では、手作りの食器風作品を楽しんだり、販売したりする場合は、どのように考え、どう対応していくのが正解なのでしょうか?
「食品用」と「観賞用(インテリア)」を明確に分ける
まず徹底すべきなのは、作品の用途を「直接食べものを乗せる食器」なのか、「観賞用・インテリア用のトレー」なのか、明確に区別することです。
もしレジンや粘土、木工などで可愛いプレートを作った場合は、最初から「直接食品を乗せないでください」「アクセサリートレイや鍵置きとしてお使いください」という仕様にして制作・販売するのが最も安全で確実なアプローチです。
販売時の説明文と「免責事項」の書き方の罠
ここで注意したいのが、「『直接食品を乗せないでください』と注意書きを書いておけば、食品衛生法の規制から逃れられるか」という問題です。
例えば、誰が見てもスープカップやご飯茶碗としてしか見えない形状で販売し、小さな紙に一言「飾り用です」と書いただけの場合、購入者が誤って食器として使用し健康被害が出たら、作り手側の過失や責任を問われる可能性があります。
作品の名称やデザイン自体を「アクセサリージュエリートレイ」「観賞用ディスプレイプレート」など、食器ではないことが一目で分かるブランディングにすることが大切です。
個包されたお菓子なら乗せても大丈夫?
読者の方からよくある質問として、「直接食べものが触れなければ大丈夫ですか?個包装されたキャンディや袋入りのクッキーを乗せるなら問題ないですか?」という疑問があります。
答えは「個包装されており、食品に塗料や樹脂が直接触れない状態であれば問題ありません」となります。ただし、包装紙の外側にレジンの未硬化成分や揮発性の塗料臭が付着しないよう、作品自体をしっかりと完全乾燥・完全硬化させておくことが大前提となります。
私ならどうするか?やっしー流の安全第一なアプローチ
ここで、「私(やっしー)なら実際にどうやって作品作りや提案を行うか」という具体的な考え方をお伝えします!
私自身がハンドメイドで『食』に関わるアイテムを作る場合、絶対にリスクを冒さず、以下の3つのステップで徹底的に安全性を確保します。
アプローチ1:本物の食器を作りたいなら「焼き物(陶芸)」や「ポーセラーツ」を選ぶ
もし私が「日常使いできる本物のオリジナル食器を作りたい!」と思ったなら、レジンやクラフト粘土ではなく、1200度以上の窯で焼き上げる「陶芸」や、無鉛釉薬を使った「ポーセラーツ(白磁への転写・焼成)」の技法を選択します。
ガラス質の釉薬を高温で溶かしつける陶芸は、古代から続く最も安全な食器作りの方法です。もちろん陶芸でも鉛を含む釉薬の使用には注意が必要ですが、市販の安全な陶芸用粘土と釉薬を使い、適切な温度で本焼きすれば、洗剤でガシガシ洗えて電子レンジにも耐えられる安全な食器が完成します。
アプローチ2:レジンや木工なら「直接触れない工夫」をデザインに落とし込む
どうしてもレジンや綺麗なイラスト入り木工でカフェプレートを作りたい場合は、デザイン段階で「食品が触れる場所」と「装飾場所」を完全に分離します。
例えば、市販されている安全なガラス製・陶器製の透明な小皿を用意し、その「裏側(外側)」からレジンやペイントを施す方法です。これなら、食品が触れる面は100%安全な市販のガラスや陶器のままですので、口に入ったり塗料が溶け出したりする危険が完全にゼロになります。
また、木製ウッドトレイの上に「既製品のガラス皿を乗せて使う前提のデザイン」にするなど、構造そのもので安全性を担保する工夫を考えます。
アプローチ3:メーカーの説明書と「SDS(安全データシート)」を読み込む
材料を購入する際は、パッケージの表面のキャッチコピーだけでなく、必ずメーカーの公式サイトや取扱説明書を隅々まで確認します。
本格的な材料メーカーであれば、「SDS(Safety Data Sheet:安全データシート)」と呼ばれる化学物質の危険性や取り扱い方法を記載した書類を公開しています。そこに「食品器具としての使用不可」や「耐熱温度」などが明記されているため、購入前に一次情報を確認する習慣をつけるのがプロ・アマ問わず安全なクラフトライフの基本です。
作業時の安全対策も忘れずに!火や薬品の扱い方
材料の安全性規格は「完成品を使う人」のためのものですが、制作中の「作る自分自身」の安全を守ることも同じくらい重要です。特に食器風作品を作る際によく使われるレジンやコーティング剤、オイル塗料などは化学薬品です。
換気の徹底と保護具の着用
2液性エポキシレジンやUVレジン、有機溶剤を含むニスを使用する際は、必ず部屋の窓を2箇所以上あけて風の通り道を作るか、強力な換気扇を回しながら作業してください。
液体の化学物質が皮膚に付着すると、化学火傷や突然のアレルギー発症(レジンアレルギー)を引き起こす恐れがあります。制作時は必ず「ニトリル手袋(ゴム手袋)」を着用し、揮発ガスや磨き粉塵を吸い込まないよう「防毒マスク」や「防塵マスク」を装着しましょう。
火気厳禁と発熱への注意
エポキシレジンの気泡を消すためにチャッカマンやヒートガンを使うことがありますが、レジン液や溶剤の揮発ガスには引火性があります。火を取り扱う際は周囲に燃えやすいものを置かないよう厳重に注意してください。
また、2液性レジンは一度に大量に混合すると、化学反応熱によって100度以上の高熱を発し、煙を出して焦げたり発火したりする危険があります。必ずメーカーが規定している一度に混ぜられる最大量と厚みを守り、説明書の指示通りの手順で正しく扱ってください。
まとめ:安全性規格を正しく理解して楽しいハンドメイドを!
ハンドメイドにおける材料の安全性規格と、食器風作品を作るときの注意点について詳しく解説してきました。
最後にもう一度、大切なポイントを振り返ってみましょう。
- 「食品衛生法」は食品に触れる器具や容器、「玩具安全基準(ST等)」は子どものおもちゃの安全を守る規格
- 「食品衛生法適合」の材料であっても、個人の完全硬化・完全乾燥の不備や熱・摩擦のリスクがあるため過信は禁物
- 口に触れるカトラリーや直接食べものを乗せるお皿には、一般的なクラフト用ニスやレジンは使用しない
- 作品を作る際は「観賞用・インテリア用」と明確に割り切るか、ガラスの裏側から装飾するなど構造上の工夫をする
- メーカーの説明書やSDSを必ず確認し、制作中の換気や保護具着用などの安全対策を徹底する
「安全」に対する知識を持つことは、作品を作る上での制限や制約ではなく、自分自身や作品を愛してくれるお客様をトラブルから守るための強固な鎧になります。
正しく賢い材料選びと知識を身につけて、心から安心して楽しめる素敵なハンドメイド作品をたくさん作っていきましょう!
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ではでは、また次の記事でお会いしましょう!クラフターズのやっしーでした!

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