レザークラフトで使う革の種類と選び方!作品別に最適な革を見つける知識

yassy

こんにちは、クラフターズのやっしーです!(・∀・)

レザークラフトを始めようと思ったとき、誰もが最初にぶつかる大きな壁があります。それは「どんな革を選べばいいのか分からない」という悩みです。手芸店やレザークラフト専門店、ネットショップを開くと、そこには膨大な種類の革が並んでいます。「ヌメ革」「クロム革」「オイルレザー」「床革」といった専門用語が飛び交い、厚みや固さもバラバラで、どれを買えば自分の作りたいものが作れるのか迷ってしまいますよね。

革選びを間違えてしまうと、作っている途中で縫いにくかったり、完成した作品がフニャフニャで形を保てなかったり、逆に硬すぎて使いものにならなかったりといった失敗につながります。作品のクオリティや作るときの作業効率は、作り始める前の「革選び」で8割が決まると言っても言い過ぎではありません。

今回は、レザークラフト初心者の方が迷わずに自分の作りたい作品にぴったりな革を選べるよう、革の種類や特徴、部位の違い、そして失敗しない選び方のコツを分かりやすく解説します!

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そもそも革とは?「皮」から「革」への変化となめし方の違い

まず知っておきたいのが、「皮(ひはだ)」と「革(レザー)」の違いです。動物から剥がしたそのままの原皮は、放置すると腐ったり硬くなったりしてしまいます。この腐敗を防ぎ、柔らかくしなやかな素材として長く使えるように加工する工程を「なめし(鞣し)」と呼びます。皮をなめすことによって、私たちが使う「革」に生まれ変わるのです。

レザークラフトで使う革は、この「なめし方」によって大きく3つのタイプに分かれます。この違いを理解することが、革選びの最初にして最大の重要ポイントです。

1. 植物タンニンなめし(タンニン革・ヌメ革)

太古の昔から行われている伝統的な製法で、植物の樹皮などから抽出した「タンニン(渋)」を使ってなめす方法です。代表的なものが「ヌメ革」です。

タンニンなめしの革は、ハリとコシがしっかりしていて硬めの質感を持っています。最大の特徴は、使い込むほどに手に馴染み、日光や摩擦によって色が深まりツヤが出る「経年変化(エイジング)」を楽しめる点です。また、革の切り口である「コバ」を磨いて美しく仕上げることができるのも、タンニン革ならではの大きな魅力です。

水には弱く、水滴がつくとシミになりやすいという注意点がありますが、手縫いレザークラフトの醍醐味を味わうなら間違いなくこの革です。

2. クロムなめし(クロム革)

化学薬品である「塩基性硫酸クロム」を使用してなめす現代的な製法です。市販の革製品(バッグや靴、服など)の多くはこのクロムなめしで作られています。

クロム革の特徴は、柔らかく軽やかで、伸縮性に優れていることです。発色が非常に良く、鮮やかな色やパステルカラーなど多彩なカラーバリエーションが存在します。また、水や汚れ、傷に強いのも大きなメリットです。

一方で、タンニン革のように経年変化で味わいが増すことはほとんどありません。さらに、革の切り口を磨いてもツヤが出ないため、切り口をそのままにするか、塗料を塗る処理(ヘリ返しやコバ塗り)が必要になります。

3. コンビなめし(混合なめし)

タンニンなめしとクロムなめしの両方の長所を組み合わせた製法です。クロムなめしをした後にタンニンなめしを施す手法が多く使われます。

クロム革の「柔らかさ・水や汚れへの強さ」と、タンニン革の「ハリ・経年変化・加工のしやすさ」をバランスよく兼ね備えています。ほどよいコシがありつつ扱いやすいため、バッグや小物など幅広い用途に利用されています。

動物(原皮)による革の種類と特徴

なめし方の違いに加えて、どの動物の皮を使っているかによっても革の質感や強度が大きく異なります。レザークラフトでよく使われる代表的な動物の革を見ていきましょう。

牛革(カウレザー)

レザークラフトで最も一般的かつ万能に使われているのが牛革です。耐久性が高く、厚みや硬さのバリエーションも豊富なため、財布、キーケース、バッグなどあらゆる作品に使用できます。

牛革は成長段階や性別によって細かく分類されています。

  • カーフスキン:生後6ヶ月以内の仔牛の革。非常にキメが細かく滑らかで高級品。
  • キップスキン:生後6ヶ月〜2年未満の牛の革。カーフに次ぐキメの細かさと適度な強さを持つ。
  • ステアハイド:生後2年以上の去勢された雄牛の革。厚みが均一で強度が高く、最も流通している。
  • カウハイド:生後2年以上の出産経験のある雌牛の革。ステアハイドよりやや柔らかくしなやか。

初心者が普段使う「牛ヌメ革」の多くは、扱いやすく強度の高いステアハイドやカウハイドです。

豚革(ピッグスキン)

日本国内で自給自足できる数少ない革であり、非常に優れた特性を持っています。表面に3つずつ並んだ毛穴の痕があるのが特徴です。

薄くて軽いうえに摩耗に強く、通気性に優れています。牛革で作る財布やバッグの内貼り(裏地)として最適で、作品の補強や内側の見栄えを良くするために大活躍します。もちろん、表地としてメインで使うことも可能です。

馬革(ホースレザー)

運動量が多いため繊維がしなやかで柔らかく、軽いのが特徴です。牛革に比べるとキズが多い傾向がありますが、味わい深い質感を持っています。

また、馬のお尻部分にある緻密な繊維層から作られる「コードバン」は、「革のダイヤモンド」と称される最高級皮革です。美しい光沢と圧倒的な頑丈さを誇り、特別な革小物や高級革靴に使われます。

山羊革(ゴートスキン)・羊革(シープスキン)

山羊革(ゴートスキン)は、薄くて軽いながらも表面の密度が高く、耐摩耗性に優れているのが特徴です。独特のきれいなシボ(細かいシワ模様)があります。

羊革(シープスキン)は、ふんわりと柔らかく手に吸い付くような優しい手触りが魅力です。非常に柔らかいため強度を必要とする作品には向きませんが、ポーチや手袋、内装材に向いています。

革の部位による違いと適した使い分け

1枚の大きな牛革であっても、体の一部分なのかによって硬さや伸びやすさ、繊維の密度がまったく異なります。レザークラフトで一歩進んだ作品を作るためには、部位ごとの特徴を知っておくことが欠かせません。

革の部位は大きく分けると以下の4つになります。

ベンズ(背中〜腰)

牛の体の中で最も繊維が細かく詰まっている、最高の部位です。厚みが均一で固く、ほとんど伸びません。

ベルトや財布の外側、丈夫さが求められるパーツ、型崩れさせたくない作品に最適です。

ショルダー(首〜肩)

ベンズに次ぐ強度とコシを持つ部位です。首周り特有のシワ(トラと呼ばれる模様)が入っていることが多く、これが革らしい独特の味わいとして人気を集めています。

丈夫でワイルドな雰囲気が出るため、キーケースや小銭入れ、カジュアルなバッグのパーツに適しています。

ベリー(お腹)

お腹の部分にあたり、呼吸や食事で伸縮するため繊維が粗く、柔らかくて伸びやすい部位です。

強度が低いので、財布の外側やベルトなどには向きません。試作品づくりや、負担がかからない内側の隠れるパーツ、伸びても困らない小物などに使われます。

クロップ / ダブルショルダー(背中〜肩全般)

ベンズとショルダーを合わせた比較的大きな部位で、品質が良く使い勝手抜群のエリアです。

仕上げ(加工方法)による革の種類

なめされた革は、その後の表面処理や加工方法(仕上げ)によっても表情や触り心地が劇的に変わります。

  • オイルレザー:オイルを十分に染み込ませた革。しっとりした手触りで撥水性があり、深い味わいに変化します。
  • スエード:革の裏側(床面)をヤスリで削って毛羽立たせたもの。起毛感があり暖かみのある触り心地です。
  • ヌバック:革の表側(銀面)を軽いやすりで削り、ベルベット状に起毛させたもの。非常に上品な質感です。
  • エナメル(パテントレザー):表面に樹脂コーティングを施し、強い光沢を持たせた革。水や汚れに強いです。
  • 型押しレザー(エンボスレザー):熱と圧力で表面にドットやシボ、クロコダイル柄などの模様を刻んだ革。傷が目立ちにくいのがメリットです。

初心者が最初に選ぶべき革はコレ!失敗しない判断基準

ここまで革の種類や特徴をたくさん解説してきましたが、「結局、初心者の私はどれを買えばいいの?」と迷ってしまいますよね。

結論からズバリ申し上げます!初心者が一番最初に買うべきなのは、「1.5mm〜2.0mm厚の植物タンニンなめし『牛ヌメ革』(ナチュラルまたは生成り)」です。

なぜ牛ヌメ革を最初におすすめするのか、それには明確な理由が3つあります。

1つ目は、「レザークラフトの基本作業がすべて練習できるから」です。革をカッターで切る、穴をあける、糸で縫う、そして切り口(コバ)を磨く。この基本工程の中で、コバ磨きがキレイにできるのはタンニンなめしのヌメ革だけです。クロム革を買ってしまうと、コバ磨きの練習ができません。

2つ目は、「適度な固さがあって作業しやすいから」です。柔らかすぎるクロム革は、カッターで切るときに皮が逃げて曲がってしまったり、菱目打ちで穴をあけるときに革が歪んだりして、初心者には扱いが非常に難しいです。適度な張りとコシがあるヌメ革なら、定規を当てて真っ直ぐ切るのも簡単です。

3つ目は、「完成したときの達成感が大きいから」です。生成りのヌメ革で作った作品は、使っていくうちに太陽の光を浴びて綺麗な飴色へと変化していきます。自分で作った作品が徐々に育っていく楽しさを実感できるのが、ヌメ革最大の魅力です。

私自身も、初めて作ったパスケースは生成りの牛ヌメ革でした。最初は少し硬くて苦戦しましたが、縫い終えてコバをスリッカーで磨き上げ、つやつやになった時の感動は今でも忘れられません!

作品別おすすめの革の厚み一覧

革を選ぶとき、種類と同じくらい重要なのが「厚み」です。レザークラフトでは作品やパーツによって最適な厚みが決まっています。

革の厚みが適切でないと、分厚すぎて折り曲げられなかったり、薄すぎてペラペラで頼りない作品になってしまいます。以下の目安をぜひ参考にしてください。

作品・パーツおすすめの厚み選ぶポイント
コインケース・キーケース1.5mm〜2.0mm適度なハリが必要。1.5mmは扱いやすく万能。
財布の外側1.5mm〜2.0mmしっかりした外壁にするため1.5mm以上を推奨。
財布の内側・カードポケット0.8mm〜1.0mm重ねて使うため薄い革が必須。厚いと閉まらなくなる。
パスケース・コースター1.5mm〜2.0mm1枚仕立て、または薄い革を2枚貼り合わせる。
ベルト・一重のバッグ持ち手3.0mm〜4.0mm相当な強度が必要なため、しっかりした厚みを選ぶ。
バッグ本体1.2mm〜1.8mm大きさに合わせて選ぶ。重くなりすぎないよう調整。

もし「1種類しか革を買う予算がない」という場合は、1.5mm厚の牛ヌメ革を購入するのが一番おすすめです。1.5mm厚ならキーケースやコインケースはそのまま作れますし、しっかりしたカードケースも作れる最も汎用性が高い万能な厚みです。

革を購入するときに知っておくべき知識と注意点

実際に手芸店やネットショップで革を購入する際、知っておくと得する用語や失敗を防ぐチェックポイントをお伝えします。

単位「デシ(ds)」を覚えよう

布地は「1m単位」で買いますが、レザークラフトで革を1枚買い(一頭分や半分)するときは「デシ(ds)」という単位が使われます。

1デシ = 10cm × 10cm(100平方センチメートル)です。

たとえば、「1デシ=100円」と書かれていて、その革の大きさが「120デシ」だった場合、価格は「100円 × 120 = 12,000円」となります。革は自然の動物の皮なので1枚ごとにサイズが異なり、デシ数によって最終的な価格が決まる仕組みになっています。

初心者は「カット革」や「はぎれセット」から始めよう

大きな1枚革(半裁革)を買うと、1万〜3万円ほどかかりますし、保管場所にも困ってしまいます。そのため、最初はA4サイズや30cm×30cm程度にカットされた「カットレザー」を購入するのが絶対に安全です。

ネットショップや100円ショップ、ホームセンターなどでも1.5mm厚のA4サイズヌメ革が数百円〜1,000円程度で手に入ります。まずはカット革を1〜2枚購入して、小さな作品からチャレンジするのが賢い方法です。

また、練習用として「革のはぎれ詰め合わせパック」を買うのも手です。色や厚みはランダムですが、穴あけや縫い合わせ、刻印の練習をするのに心置きなく使えるため、上達の近道になります。

銀面(表面)と床面(裏面)の状態をチェックする

革には表と裏があります。ツルツルした表側を「銀面(ぎんめん)」、毛羽立ちのある裏側を「床面(とこめん)」と呼びます。

銀面に大きな傷や目立つシミがないか確認するのはもちろんですが、初心者が意外と見落とし勝ちなのが「床面の状態」です。床面の毛羽立ちがひどくボソボソしている革は、トコノールなどの床面処理剤を使ってもキレイに固まらず、扱いづらいことがあります。裏面もしっかり繊維が詰まっていて平らな革を選ぶのが理想的です。

「漉き(すき)加工」サービスを利用してみよう

専門店や専門のネットショップで革を購入する場合、「漉き(すき)加工」というサービスを行っているお店が多いです。これは、もともと3mmある分厚い革を、指定した厚み(例:1.2mmなど)に機械で均一に削ってくれるサービスです。

革包丁を使って自分で革を薄く均一に削る「革漉き」は、熟練の職人でも難しい高度な技術です。初心者が手作業で革全体の厚みを揃えるのはほぼ不可能と言えます。希望の厚みの革が売っていない場合は、この漉き加工サービスを積極的に利用しましょう。

革の種類と選び方のまとめ

今回は、レザークラフトに使う革の種類と特徴、そして作品に合わせた失敗しない選び方を詳しく解説しました。

レザークラフトの革選びで迷ったら、以下のポイントを思い出してください。

  • なめし方の違い:手縫いの基本と経年変化を楽しみたいなら「植物タンニンなめし(ヌメ革)」一択!
  • 動物の違い:万能で最も扱いやすいのは「牛革(カウ・ステア)」。裏地には「豚革」がベスト。
  • 初心者が最初に買うべき革:「1.5mm厚の牛ヌメ革(A4サイズのカット革)」
  • 部位と厚み:作る作品やパーツに合わせて適切な厚みを選ぶ(重ねるパーツは1.0mm前後まで漉く)。

革は一枚一枚、表情や手触り、風合いが異なる世界にひとつだけの素晴らしい天然素材です。知識を持って革を選ぶことで、作る楽しさも完成したときの愛着も何倍にも膨らみます。

まずは扱いやすいA4サイズの牛ヌメ革を手に入れて、小さなキーホルダーやカードケース作りからレザークラフトの一歩を踏み出してみましょう!あなたの手で、素敵な革作品が生まれることを応援しています!

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ではでは、また次の記事でお会いしましょう!クラフターズのやっしーでした!

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