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革染色の基本手順と発色を極める失敗ゼロの完全攻略ガイド

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こんにちは、クラフターズのやっしーです!(・∀・) ハンドメイドのなかでも、使うほどに味わい深くなる「本革作品」は特別な魅力がありますよね。私自身、革の小物を仕立てるのも、職人さんの作品を見るのも、素敵なレザーアイテムを買って愛用するのも大好きです。 レザークラフトを始めて少し慣れてくると、「市販の革の色じゃ満足できない」「自分だけの絶妙なニュアンスカラーで作品を作りたい」という思いが必ず湧いてきます。そんなときに挑戦したくなるのが「革の染色(レザーダイ)」です。 真っ白なキャンバスに絵を描くように、無垢な「生成りヌメ革」を自分好みの色に染め上げる瞬間は、何物にも代えがたい快感があります。グラデーションをつけたり、アンティーク調の深い渋みを出したりと、表現の幅は無限に広がります。 しかし、初心者が予備知識なしで革を染めると、「塗りムラで濃淡がひどい」「服に色が移ってしまった」「乾燥したら革がカチカチに硬くなった」という大失敗を引き起こします。革は布や紙と異なり、一度染料を吸い込むと元に戻すことが一切できません。 だからこそ、正しい知識と確実な手順をマスターすることが絶対に必要です。今回は、ハンドメイド初心者の女性でも絶対に失敗しない革染色の完全ガイドをお届けします。染料の選び方からムラなく塗る技法、仕上げの色止めまで、私の経験に基づく黄金法則を徹底解説します!
目次
  1. なぜ革染色なのか?自分の好きな色で革小物を仕立てる魅力
  2. 染色できる革と染まらない革!素材選びで失敗しないための絶対ルール
  3. 革用染料の種類と特徴!作品に合わせて選ぶ3大染料の完全比較
  4. 染色前に絶対に揃えるべき必要な道具と作業環境の準備
  5. 失敗を防ぐ下処理!革のコンディションを整えるプレパレーション
  6. ムラなく美しい発色に仕上げる!革染色の基本手順とプロのテクニック
  7. 表現力を劇的に高める!ワンランク上の革染色アレンジ技法
  8. 色落ち・色移りを完璧に防ぐ!仕上げとメンテナンスの絶対法則
  9. 革染色で初心者が陥るトラブルと確実な対処法
  10. まとめ:自分色の革作品でレザークラフトの魅力を無限に広げよう!
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なぜ革染色なのか?自分の好きな色で革小物を仕立てる魅力

レザークラフトの材料として、最初から綺麗に染色された「手縫い用カットレザー」がたくさん売られています。あらかじめ色がついた革を使えば、裁断して縫うだけで完成するので非常に手軽です。 しかし、あえて自分で色を染める「手染め」には、あらかじめ染められた革を購入するのとは決定的に異なる3つの大きな魅力があります。 第一に、「世の中に存在しない理想の色」を完全に再現できる点です。市販の革は定番の茶色や黒、キャメルなどが主流で、ペールトーンのくすみカラーや深みのあるワインレッドなど、微妙な色合いの革を探し回るのは大変です。自分で調色して染めれば、頭の中にある思い通りのカラーを一発で作ることができます。 第二に、「染め方一つで表情を自由自在にコントロールできる」点です。単色で均一に塗る美しさはもちろん、フチだけを濃く染めるグラデーションや、わざとムラを残すマーブル染め、使い込んだようなアンティーク仕上げなど、既製品の革では絶対に手に入らない豊かなテクスチャーを自分の手で表現できます。 第三に、「作品に対する愛着が段違いに深まる」点です。真っさらな革に一筆ずつ色を染み込ませて作った作品は、まさに世界にたった一つだけの一点ものです。手染め特有の透け感と革本来の表情が合わさり、使うほどに見事な経年変化(エイジング)を見せてくれます。 一度手染めの楽しさを知ってしまうと、あらかじめ色のついた革を買うだけでは物足りなくなります。自分の手で革に命を吹き込む感覚を、ぜひ体験してください。

染色できる革と染まらない革!素材選びで失敗しないための絶対ルール

革染めを始める前に、最も重要であり絶対に間違えてはならないのが「染色する革の選び方」です。世の中にあるすべての革が手染めできるわけではありません。染まらない革にいくら染料を塗っても、はじかれて落ちてしまうか、汚いシミになるだけです。 革の染色に使えるのは、「植物タンニン鞣し(なめし)の生成り(きなり)ヌメ革」ただ一つです。 革は動物の皮を腐らないように「鞣す」という加工を施して作られます。この鞣し方には大きく分けて「タンニン鞣し」と「クロム鞣し」の2種類が存在します。タンニン鞣しは植物の渋を使って鞣した革で、吸湿性と浸透性に優れており、染料をすばなく奥まで吸い込んでくれます。 一方で、「クロム鞣し革」や「合皮(合成皮革)」は染色に向きません。クロム鞣し革は化学薬品で鞣されており、表面に強い防水加工や塗装が施されているケースがほとんどです。染料を弾いてしまい、中まで染み込みません。 初心者の方がやりがちな最大の失敗が、「手持ちの黒い革バッグをピンクに染め直したい」「既製品の茶色の革財布を青くしたい」という「既製品の染め直し」です。これは絶対に失敗します。 すでに濃い色が塗られている革や、表面にポリウレタンコーティングが施された既製品の革に、上から透明感のある染料を重ねても元の色は消えません。絵の具のように塗料で覆い隠す方法もありますが、それでは革本来の風合いが完全に消えてしまい、表面がベタついたり剥がれたりします。 革の染色を楽しむ際は、必ず「無塗装・未着色の生成りヌメ革」を用意してください。これが革染色における絶対のルールです。

革用染料の種類と特徴!作品に合わせて選ぶ3大染料の完全比較

革を染めるための染料(レザーダイ)には、いくつかの種類があります。種類によって発色の仕方、扱いやすさ、乾燥スピード、革への影響が大きく異なります。 自分の作品の雰囲気や作業環境に合った染料を選ぶことが、成功への第一歩です。ここではレザークラフトで使われる3つの主要な染料を徹底的に比較します。

1. アルコール染料(浸透性染料)

レザークラフトで最も一般的かつ扱いやすいのが「アルコール染料」です。アルコールに色素を溶解させた染料で、革の繊維の奥深くまで瞬時に浸透していきます。 発色が非常に鮮やかで透明感があり、革の銀面(表面)の毛穴や傷といった天然の表情を殺さずに美しく染め上げることができます。乾燥スピードが非常に早いため、テンポよく作業を進められる点が大きなメリットです。 水で薄めることはできず、専用の「アルコールうすめ液」を使って濃淡を調整します。重ね塗りをすることで色の深みを簡単にコントロールできるため、私としても初心者に一番おすすめしたい絶対の定番染料です。 ただし、アルコールが揮発する際に革内部の水分の蒸発を促すため、染色後に革が少し乾燥して硬くなりやすいという特徴があります。染色後の適切なオイルケアが必須となります。

2. 水性染料(水溶性アクリル染料・水性浸透染料)

水をベースにして作られた染料、または水溶性のアクリル樹脂を含んだ染料です。最大のメリットは「刺激臭がほとんどなく、水で簡単に薄められる」という点です。 部屋の換気を過剰に気にする必要がなく、使った道具や筆も水洗いでキレイにできるため、自宅の作業スペースで気軽に扱えます。乾燥スピードが比較的ゆっくりなので、色を塗り広げながらじっくりグラデーションを作りたい作業に向いています。 発色はアルコール染料に比べると少し柔らかく、ナチュラルでやさしい雰囲気に仕上がります。革の繊維を傷めにくく、染めた後も革が硬くなりにくいというメリットがあります。 デメリットとしては、水分の乾燥に時間がかかること、そして完全乾燥後にしっかりと色止め加工をしないと、汗や水分で色落ちしやすい点があげられます。

3. オイル染料

オイル成分と油脂性の色素を組み合わせた、非常にプロ好みの高品質な染料です。革の繊維にじわじわと油分と一緒に浸透していくため、染め上がりの質感が非常にしなやかで、革が硬くなりません。 深みと重厚感のあるしっとりとした発色が特徴で、高級感のある革小物やレザージャケット、本格的な革靴の染色に好んで使われます。時間が経っても色褪せにくく、エイジングの美しさは群を抜いています。 デメリットは、専用のオイル用希釈液が必要であること、染料自体の価格がやや高価であること、そして乾燥に長い時間がかかる点です。また、油分を多く含むため、上から貼る接着剤のつきが悪くなることがあります。 初心者の方は、まずは失敗が少なく発色の美しい「アルコール染料」からスタートし、作業環境や作風に応じて「水性染料」や「オイル染料」へステップアップしていくのが最も確実なルートです。

染色前に絶対に揃えるべき必要な道具と作業環境の準備

革染色は、途中で「あ、あれがない!」と手を止めると、その隙に革の表面が乾いて塗布ムラが発生します。必要な道具はすべて手元に揃え、完璧な作業環境を整えてからスタートするのが鉄則です。 以下に、革染色に絶対に欠かせないマストアイテムをまとめました。 * 生成りヌメ革:無塗装の高品質なタンニン鞣し革。 * 革用染料:作風に合わせた染料(アルコール染料がおすすめ)。 * 専用うすめ液:染料を薄めて濃度調整するための液体。 * 塗布用ツール:ウールダウバー(丸い毛玉がついた棒)、化粧用スポンジ、刷毛(ハケ)、コットン。 * 脱脂剤(レザーディープクリーナー):革表面の余計な油分を取り除く液。 * 仕上げ剤(色止め剤):レザーフィックスやアクリル仕上げ剤。 * 保革用オイル:ニートフットオイルやポリッシングワックス。 * 染料を入れる容器:使い捨てのプラスチックカップや浅い小皿。 * 作業用保護具:使い捨てニトリル手袋、エプロン。 * 敷物:厚手の新聞紙、ビニールシート、ペットシーツ。 * 霧吹き(水を入れたもの):革に水引きをするための必需品。 道具選びにおける私なりの最大のこだわりは「塗り具」です。広い面をムラなく染めたい時は、100円ショップでも手に入る「化粧用の使い捨てスポンジ(ハウス型など)」が圧倒的に使いやすいです。スポンジは液含みがよく、適度な弾力があるため、革の表面に均一に染料を押し当てることができます。 小さなパーツやフチの染色には丸い羊毛がついた「ウールダウバー」を使い、細かい模様を描くなら筆を使います。道具を用途に合わせて使い分けることが、仕上がりのクオリティを劇的に高めます。 また、アルコール染料やオイル染料は一度服や机につくと絶対に落ちません。作業台にはビニールシートと新聞紙を重ねて敷き、手には必ずニトリル手袋を着用してください。部屋の換気をしっかり行うことも忘れてはなりません。

失敗を防ぐ下処理!革のコンディションを整えるプレパレーション

道具が揃ったらすぐに染料を塗りたくなりますが、ここで焦ってはいけません。革染色の成功率を9割決めるのが、塗る前の「下処理(プレパレーション)」です。下地作りをサボると、どれだけ丁寧に塗っても必ずムラやシミが発生します。 下処理は「脱脂」と「水引き」という2つのステップで確実に行ってください。

ステップ1:レザーディープクリーナーによる「脱脂」

ヌメ革の表面には、人間の手の油分や、革工場での保管時に付着したワックス、ホコリなどが目に見えない状態で付着しています。この油分が残ったまま染料を塗ると、油が染料を弾いてしまい、ぽつぽつと見苦しい斑点模様(弾きムラ)になってしまいます。 これを防ぐために、ウエス(綺麗な木綿の布)に「レザーディープクリーナー」または「革用脱脂剤」を染み込ませ、革の表面全体を優しく拭き取ります。表面の皮脂や汚れを取り除くことで、染料が革の繊維へ均一に染み込む土台が完成します。 作業時は素手で革を触らないでください。せっかく脱脂した革に自分の指の油がついてしまい、そこだけ染まらなくなる原因になります。必ず手袋を着用して扱いましょう。

ステップ2:ムラを防ぐ最大の裏技「水引き(加湿)」

脱脂が終わったら、染色に入る直前に絶対にやってほしいプロ技が「水引き」です。乾いた状態の革にいきなり染料を塗ると、染料がついた瞬間、一気にその場所だけが液体を吸い込んでしまい、塗った境界線がくっきりと黒ずんでムラになります。 これを防ぐために、あらかじめ革全体を水で適度に湿らせておきます。 霧吹きを使って革の表面全体に均一に水を吹きかけるか、固く絞った濡れタオルで革の表面を均等に拭きます。革が少し湿って色が濃くなった状態を作ります。 革の内部に水分の通り道を作っておくことで、後から塗る染料が急激に一箇所だけに吸い込まれるのを防ぎ、じわーっと緩やかに広がるようになります。この「水引き」を行うだけで、染色の難易度は半分以下に下がります。絶対に省略してはならない重要工程です。

ムラなく美しい発色に仕上げる!革染色の基本手順とプロのテクニック

下処理が完璧に整ったら、いよいよ楽しみにしていた染色作業に入ります。ムラなく、深く美しい色合いに染め上げるための標準的な手順と塗り方のテクニックを詳しく解説します。 革染色における最大のコツは「薄い色からスタートし、何回も重ね塗りをすること」です。一度に濃い液を塗って一発で色を決めようとすると、100%失敗します。

手順1:染料の希釈(薄め液での調整)

ボトルから出したそのままの原液は、色が濃すぎる場合がほとんどです。プラスチックカップに染料を取り、専用の「うすめ液」(アルコール染料ならアルコールうすめ液、水性染料なら水)を加えて、目標の色よりもかなり薄めの状態を作ります。 「こんなに薄くて大丈夫?」と思うくらいの濃度で塗りはじめるのが正解です。薄い色を3〜4回重ねていくことで、深みのある均一な色合いに仕上がります。 いらない革の切れ端(革くず)を必ず用意し、テスト塗りをして発色を確認してください。革は乾くと濡れている時よりも少し色が明るくなる性質があります。テスト塗りの革をしっかり乾かして、最終的な色味をチェックします。

手順2:塗布のテクニック「ローリング塗り」と「クロス塗り」

いよいよ革に染料を塗っていきます。化粧用スポンジに適量の染料を含ませます。液だれするほどびしょびしょにするのは NG です。カップの縁で軽く絞り、適量を含ませます。 塗り方には絶対的な技法が存在します。それが「円を描くように塗る(ローリング塗り)」です。 直線的にシャッシャッと塗ると、刷毛目(ハケ跡)のような筋が残ってしまいます。スポンジを革に軽く押し当て、小さな円を描くようにくるくると素早く手を動かしながら全体へ広げていきます。 全体にぐるぐると円を描いて塗り広げたら、次は「縦方向」にまっすぐ塗ります。さらにその次は「横方向」にまっすぐ塗ります。このように、塗る方向を90度変えて交差させる「クロス塗り」を行うことで、塗り残しや濃淡の差を完全に消し去ることができます。 スピード感が勝負です。一部分を塗り終わってから次の部分へ移動するのではなく、革全体の手前から奥へ、素早く均一に広げていくのがコツです。

手順3:乾燥と重ね塗りのサイクル

一通り全体を塗り終わったら、一度ドライヤーの冷風または自然乾燥で革をしっかりと乾かします。濡れた状態では正確な色は判断できません。 完全に乾いた状態を確認し、「もう少し深みがほしい」「青みを強くしたい」と感じたら、2回目の重ね塗りを行います。 重ね塗りを繰り返すことで、最初についてしまった小さな塗りムラがどんどん相殺され、驚くほど吸い込まれるような均一な美しい発色へと変化していきます。3〜4回の重ね塗りを行い、自分が目指す理想のトーンに達したところで染色は完了です。 作業が終わったら、風通しの良い日陰で最低でも半日〜丸一日放置し、革内部の水分や蒸発成分を完全に飛ばしてください。

表現力を劇的に高める!ワンランク上の革染色アレンジ技法

基本のベタ塗りをマスターしたら、表現の幅を広げる応用テクニックに挑戦してみましょう。革手染めならではのドラマチックな仕上がりを楽しめる代表的なアレンジ技法を3つ紹介します。 これらの技法を取り入れることで、作品の価値とハンドメイド感が一気にプロレベルへと跳ね上がります。

1. エッジグラデーション(サンバースト染色)

ギターのボディや高級革靴のように、中央が明るく、外側に向かってフチ(エッジ)がだんだん濃く黒ずんでいくグラデーション表現です。アンティークな雰囲気や立体感を出すのに最高の技法です。 まず、革全体をベースとなる明るい色(キャメルやイエローなど)で均一に染色して乾燥させます。 次に、スポンジに濃い茶色や黒の染料を少量だけ含ませ、要らない紙の上でしっかり叩いて「かすれ気味」の状態を作ります。そのスポンジを使って、革の外周・端の部分から内側に向かってポンポンと優しく叩くように色をのせていきます。 外側はしっかり濃く、内側に向かって叩く力を弱めてかすらせることで、境目が美しいなだらかなグラデーションが完成します。

2. アンティーク仕上げ(刻印・彫刻の強調)

革の表面に刻印を打ったり、カービング(彫刻)を施した作品に絶対にやってほしいのが「アンティークフィニッシュ」です。 ペースト状のアンティークワックス(アンティークフィニッシュペースト)を使用します。全体をベース色で染めて色止めをした後、このペーストを布で革全体にすり込むように塗りたくります。 凹み部分に濃いペーストが入り込んだら、すぐに表面のペーストを乾いた布で拭き取ります。すると、凸部分はベースの色がそのまま残り、刻印の溝や凹み部分だけに濃い色が残るため、陰影が強調されて一瞬で100年前の骨董品のような重厚な立体感が生まれます。

3. マーブル(大理石風)染色

偶然が生み出す芸術的な模様を楽しむ技法です。水性染料を使う場合に非常によく映えます。 クシャクシャに丸めたラップや、荒い目のスポンジに染料をランダムにつけ、革の表面にポンポンとスタンプするように色を乗せていきます。ベース色とアクセントカラーの2〜3色を重ねることで、大理石のようなラグジュアリーなマーブル模様や、タイダイ染めのような幻想的なテクスチャーを作ることができます。 トートバッグのポケットやキーケースのアクセントパーツなど、ポイント使いすると非常におしゃれな作品に仕上がります。

色落ち・色移りを完璧に防ぐ!仕上げとメンテナンスの絶対法則

染色作業が終わって革が完全に乾いたら、「よし完成だ!」と組み立てに入ってはいけません。ここから先の仕上げを怠ると、せっかく作ったバッグや財布を使い始めた瞬間、手や服、バッグの中身に染料が付着して大惨事になります。 染色した革には、「色止め加工」と「保革オイルの補給」が絶対に必要です。

色止め剤(フィニッシュ剤)の種類と正しい塗り方

色止めとは、革の表面に透明な保護膜を作り、染料が外に染み出してくるのを遮断する工程です。レザークラフトでは主に以下のような仕上げ剤が使われます。 * アクリル系仕上げ剤(レザーフィックスなど):透明なアクリル樹脂の膜を張り、強力に色落ちを防ぐ。ツヤあり(グロス)とツヤ消し(マット)がある。最も一般的で信頼性が高い。 * ラッカー系仕上げ剤:非常に高い防水性と強靭な膜を作る。美しい強いツヤが出る。 * ワックス系・オイル系仕上げ剤:ナチュラルな質感と控えめなツヤを残したい場合に使用。保護力はアクリル系よりやや劣る。 初心者の方には、扱いやすく失敗がない「アクリル系仕上げ剤(レザーフィックス)」が絶対に正解です。 塗り方のコツは、柔らかい綿布や刷毛を使い、一方向に素早く塗ることです。何度も同じ場所をゴシゴシ擦ると、塗った仕上げ剤が下の染料を溶かしてしまい、色が滲んで汚くなります。 サーッと撫でるように薄く均一に塗り、乾かしてから2回目を重ね塗りします。2回重ね塗りを行えば、服への色移りリスクはほぼゼロになります。

オイル補給でしなやかさとツヤを呼び戻す

染料(特にアルコール染料)と仕上げ剤を塗った後の革は、内部の油分が抜けてカサカサになり、柔軟性を失っています。そのまま折り曲げると、表面の革が破れたりひび割れたりする恐れがあります。 ここで登場するのが「保革オイル」です。 色止め膜が完全に乾いたら、「ニートフットオイル(牛脚油)」または「純度の高い革用プレミアムオイル・ワックス」を指先や柔らかな布に少量取り、革全体にやさしく塗り込んでいきます。 オイルが浸透すると、革に一気にしなやかさとモチモチとした質感が戻り、色合いにも深みが加わって輝き出します。最後に乾いたウエスで余分なオイルをしっかり乾拭きすれば、プロ顔負けの極上レザーの完成です。

革染色で初心者が陥るトラブルと確実な対処法

気をつけて作業していても、思い通りにいかないトラブルに直面することがあります。初心者が直面しやすい代表的な4つのトラブルと、その確実な解決策・回避法をまとめました。 あらかじめ対処法を知っておけば、万が一の時も冷静に対応できます。

トラブル1:塗布ムラ・斑点ができてしまった

【原因】水引き(加湿)不足、または脱脂不足で革の表面に油分が残っていたこと。 【対処法】すでに染まってしまったムラを消すのは困難です。解決策は「全体をトラブル箇所の濃い色に合わせて、さらに数回重ね塗りすること」です。全体の色を1〜2トーン深くすることで、薄かった部分が追いつき、ムラが目立たなくなります。次回からは必ず事前の水引きを徹底してください。

トラブル2:思ったより色が濃くなりすぎた

【原因】原液のまま塗ってしまった、または重ね塗りをしすぎた。 【対処法】一度革に吸い込まれた色素を完全に抜くことは不可能です。しかし、アルコール染料を使用した場合は、乾燥直後に「アルコールうすめ液」を浸した布で表面を固く拭き取ることで、表面の余分な色素を少しだけ脱色・軽減できる場合があります。基本予防策として、テスト塗りと希釈を必ず徹底しましょう。

トラブル3:仕上げ後に服に色移りしてしまう

【原因】色止め剤の塗布量が足りない、または塗りムラがあって保護膜が破れている。 【対処法】ウエスに白い布を当てて強く擦り、色がつくかどうかテストしてください。色移りする場合は色止めが不十分です。もう一度レザーフィックスなどの仕上げ剤を丁寧に2回重ね塗りしてください。特に角やフチ(コバ)周辺は塗り残しがちなので重点的に塗布します。

トラブル4:染色後に革が硬くゴワゴワになってしまった

【原因】乾燥させすぎ、または染料による油分抜け。 【対処法】革の裏面(床面)と表面の両方から、ニートフットオイルを少しずつ手で揉み込むように塗布してください。オイルを入れてから一晩放置し、革を優しく手で揉みほぐす(揉みほぐし加工)ことで、繊維がほぐれて劇的に柔らかさが復活します。

まとめ:自分色の革作品でレザークラフトの魅力を無限に広げよう!

革の染色(レザーダイ)は、一見すると難しそうでプロ向けの技法に思えるかもしれません。しかし、正しい手順と知識さえ持っていれば、初心者でも絶対に美しい発色を叶えることができます。 最後に、革染色を大成功させるための重要ポイントを振り返りましょう。 * 素材選び:染色できるのは「タンニン鞣し生成りヌメ革」のみ。既製品の染め直しは避ける。 * 染料の選定:初心者は扱いやすく鮮やかな「アルコール染料」が最もおすすめ。 * 徹底した下処理:クリーナーでの「脱脂」と、霧吹きでの「水引き」がムラを防ぐ絶対法則。 * 塗り方の極意:薄めた染料を使い、円を描く「ローリング塗り」と「重ね塗り」で色を育てる。 * 完璧な仕上げ:アクリル系仕上げ剤での「色止め」と「オイル補給」で、耐久性とモチモチ感を出す。 市販の革素材にはない、自分だけの絶妙なニュアンスカラーや、時の流れを感じさせるアンティーク調のグラデーション。自分の思い描いた通りの色に革が染め上がった瞬間の感動は、レザークラフトの楽しさを何倍にも膨らませてくれます。 まずは小さなキーホルダーやカードケース用の小さな革切れ端から、手染めに挑戦してみてください。一度コツを掴んでしまえば、あなたの作れる作品の幅とクオリティは一気にプロレベルへと進化します。自分だけの「最高の1色」を見つけて、レザークラフトをもっと自由に、もっと楽しんでいきましょう! 記事をSNSやラインで友達に紹介していただければ、とても嬉しくはげみになります! ではでは、また次の記事でお会いしましょう!クラフターズのやっしーでした!
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