タティングレースの基本的な結び方解説!表結び・裏結びと目移りのコツ
こんにちは、クラフターズのやっしーです!(・∀・)
繊細で華やかな模様が魅力的なタティングレース。「自分でもこんな素敵な作品を作ってみたい!」と憧れて、シャトルとレース糸を手にとってみた方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ本や動画を見ながら挑戦してみると、「糸が上手く結べない」「ギュッと結んだら糸が動かなくなってしまった」「なんだか見本の写真と形が違う…」と手が止まってしまうことがよくあります。実はこれ、タティングレースを始めたばかりの人が必ずと言っていいほどぶつかる最初の壁なのです。
タティングレースは、かぎ針編みや棒針編みとは全く異なる「独特の結び方」をします。この基本の結び方さえ正しく身につけてしまえば、あとはその繰り返しでどんなに複雑に見える美しいレース作品でも作れるようになります。今回は、タティングレースのすべての基礎となる「表結び」と「裏結び」、そして一番大切な「目移り」のコツまで、分かりやすく丁寧にお伝えしますね!
タティングレースの基本中の基本!「ダブルステッチ」と「目移り」の仕組み
タティングレースの結び目を理解する上で、最初に知っておくべき超重要なポイントがあります。それは、タティングレースの結び目は「糸をかたく固結びしているわけではない」ということです。
タティングレースの基本的な結び目は「ダブルステッチ(双結び)」と呼ばれます。このダブルステッチは、「表結び」と「裏結び」という2つの結び方が1組(1目)になって作られています。1目つくるごとに、小さな糸のループが軸となる糸の上を滑るように並んでいくのがタティングレースの構造です。
ここで初心者が最も勘違いしやすいのが、「シャトル側の糸を結びつけている」と思い込んでしまうことです。実際は正反対で、「左手にかけている糸でループを作り、そのループの中にシャトルの糸(芯糸)を通す」という状態を作らなければなりません。
シャトルを動かして糸を引っ掛けたあとに、結び目の向きをくるっと反転させて、左手の糸を結び目(ループ)に変える操作のことを「目移り(めうつり)」と呼びます。この目移りができているかどうかが、タティングレースができるかできないかの境目になります。
目移りが正しくできていれば、作った結び目は芯糸の上をすーっと滑るように自由に動きます。逆に、目移りができていないと結び目がカチカチに固まってしまい、最後に糸を引いてリング(輪っか)を作ろうとしたときに、糸が全く動かなくなってしまいます。
道具と糸の準備!初心者が最初に選ぶべき素材とは?
結び方の練習に入る前に、使う道具と糸についてお話しします。結び方のコツを早く掴むためには、実は「道具と糸の選び方」がとても大きく影響します。
タティングレースで使う基本の道具は「シャトル」です。プラスチック製や木製など様々な種類がありますが、最初は一般的な角(ツノ)が付いたプラスチック製のシャトルが扱いやすくておすすめです。角が付いていると、糸をほどいたりピコットを引き出したりするときにとても便利です。
そして、もっと重要なのが「レース糸の太さ」です。本などで見る繊細な作品は40番や80番といった細い糸で作られていることが多いですが、初心者が練習するときに細い糸を使うのは絶対におすすめしません。糸が細すぎると、結び目が小さすぎて「目移り」が正しくできているのかどうか目視で確認できないからです。
私なら、最初の結び方の練習には「20番の太めのレース糸」か、あるいはさらに見やすい「刺繍糸(25番)」や「並太のコットン糸」を選びます。また、最初は分かりやすいように「左手に持つ糸」と「シャトルに巻く糸」を違う色(例えばピンクとブルーなど)にして練習するのがおすすめです。
2色の糸を使うと、「どちらの糸がループになっていて、どちらの糸が芯になっているか」が一目瞭然になります。目移りに成功した瞬間がはっきりと目で見えるため、上達が格段に早くなりますよ!
ステップ1:表結び(前半の結び)の正しい結び方と手順
それでは、具体的に「表結び」の手順を解説していきます。ダブルステッチの前半部分にあたる重要な動作です。
まずは準備姿勢です。シャトルに糸を巻き、糸端を左手の親指と人差し指でしっかり挟みます。そこから糸を左手の指(中指・薬指・小指の外側)にくるりと一回り巻きつけ、再び親指と人差し指のところへ戻して挟みます。これで左手の準備は完了です。右手にシャトルを持ちます。
【表結びの手順】
- 右手で持ったシャトルを、左手にかかっている糸の「下から上へ」くぐらせます。
- くぐらせたシャトルを向こう側へ出し、今度は左手の糸の「上をまたぐように」手前へ戻します。
- このとき、シャトルから出ている糸が左手の糸に引っかかった状態になります。
- ここからが「目移り」の瞬間です!右手でシャトルの糸をピーンと強く引っ張ると同時に、左手の中指をゆるめます。
- すると「カチッ」または「くるっ」と結び目が反転し、左手の糸がループになってシャトルの糸に巻きつきます。
- 目移りしたことを確認したら、左手の中指をピンと張って、結び目を親指の近くまで引き寄せて固定します。
これで表結びが1つ完成です!形としては、糸の上に「へ」の字のような小さな半円のループが乗っている状態になります。
ステップ2:裏結び(後半の結び)の正しい結び方と手順
表結びができたら、次は対になる「裏結び」を行います。表結びとはシャトルのくぐらせ方が逆になる動作です。
【裏結びの手順】
- シャトルから出ている糸を、右手の甲側(または指の上)に軽くかけてたるませておきます。
- 今度はシャトルを、左手にかかっている糸の「上から下へ」重ねるように通します。
- そのまま左手の糸の下をくぐらせて、手前へ引き出します。
- ここで再び「目移り」です!右手でシャトル糸をピーンと引っ張り、左手の中指をゆるめます。
- 結び目が反転したら、左手の中指をピンと張り直して、表結びのすぐ隣まで引き寄せます。
表結びの隣に裏結びが並びました。この「表結び+裏結び」が合わさったものが、タティングレースの基本単位である「ダブルステッチ(1目)」です!
完成したダブルステッチをよく見ると、横に1本すっと小さな糸が通った、まるで平編みのような可愛い結び目ができているはずです。この1目を連続して作っていくのがタティングレースの基本操作となります。
最大の難関!「目移り」を確実に成功させるテクニックとコツ
タティングレースを始めた方の約8割が「目移りができない」「目移りしたかどうかが分からない」という理由でつまずきます。ここで、目移りを100%成功させるための具体的なコツを深く掘り下げて解説しますね!
目移りを成功させる秘密は、ズバリ「左右の手の引き加減(テンション)のメリハリ」にあります。
シャトルを糸にくぐらせた直後、両手の力加減は次のようになっていますでしょうか?
・右手(シャトル側):糸をしっかりピーンとまっすぐに引っ張る(力を入れる) ・左手(指にかけた糸側):中指を少し下げて、糸の張りを一瞬緩める(力を抜く)
この「右手をピン!左手をゆるめる!」の瞬間を作ると、物理的に強い力で引っ張られている右手の糸(シャトル糸)がまっすぐな1本の軸になり、緩んだ左手の糸がその軸のまわりに巻きつくしかなくなります。これが目移りの正体です。
結び目がくるっと裏返った手応えを感じたら、すぐに今度は「左手の中指を上へピーンと張る」のです。すると、巻きついた結び目がそのまま引き締められて、正しい位置にスッと収まります。
私なら、目移りを練習するときは「右ピン!左ゆるめる!左ピン!」と心の中で掛け声をかけながら手を動かします。このリズム感を手に覚え込ませることが、目移りを無意識にできるようになる一番の近道です!
目移りができているか確認する「スライドチェック」
結び目を作ったあと、本当に目移りが成功しているかどうかを簡単に確認する方法があります。それが「スライドチェック」です。
表結びや裏結びをいくつか作った状態で、左手の親指と人差し指で結び目を軽くつまみ、右手のシャトルをすーっと引っ張ってみてください。
このとき、シャトルから出ている糸が引っかかりなく、すんなりスルスルと動いて結び目の中に吸い込まれていけば、目移りは大成功です!結び目が正しく芯糸の上に乗っている証拠です。
もし引っ張っても糸がミリとも動かず、カチカチに固まっている場合は、目移りが失敗しています。シャトル糸自体が結ばれてしまっている状態(ただの固結び)ですので、その場合は残念ですが針の先などを使って結び目をほどき、やり直す必要があります。
毎目ごとに確認する必要はありませんが、最初のうちは3目〜5目作ったらシャトル糸をスルスルと引っ張ってみて、「ちゃんと動くかな?」と確認する癖をつけると安心ですよ。
タティングレースの作品を作る!「リング」と「ピコット」の結び方
基本のダブルステッチができるようになったら、次はモチーフを作るための要素である「リング」と「ピコット」に挑戦してみましょう!これらができると、一気にレースらしい可愛い作品が作れるようになります。
1. 憧れの美しい輪っか「リング(Ring)」の作り方
タティングレースの代名詞とも言えるのが、花びらのような円形の「リング」です。
リングの作り方はとってもシンプルです。左手の指に糸をかけて、指定の目数(例えばダブルステッチを6目など)を作ります。目数が作れたら、左手から糸を外し、左手の指で結び目の根本をしっかり押さえます。
そして、右手のシャトルをゆっくりと引っ張っていきます。すると、左手にかかっていた大きな糸の輪っかが徐々に小さくなり、最後には結び目がぎゅっと集まって綺麗な円形のリングが完成します!
この「シャトルを引いてリングがキュッと縮まる瞬間」は、タティングレースの中で最も気持ちが良く、快感を覚える瞬間です!すべての目が正しく目移りできていないとリングが綺麗に縮まらないので、綺麗にキュッと締まったときは達成感でいっぱいになりますよ。
2. 装飾と繋ぎ目になる「ピコット(Picot)」の結び方
リングのあちこちから飛び出している、小さな糸の輪っかを「ピコット」と言います。作品を華やかに飾るだけでなく、隣どうしのモチーフを連結させる「繋ぎ目」としても機能する非常に重要なテクニックです。
ピコットの作り方は、驚くほど簡単です。
- ダブルステッチを作ったあと、次のダブルステッチを作る際に「前の目から少し間隔(数ミリ〜1センチ程度)」をあけて表結びを作ります。
- 続けて裏結びを作り、ダブルステッチを完成させます。
- その完成したダブルステッチを、指で手前の結び目に向かってキュッと押し寄せます。
- あけておいた空間の糸が押し出されて上へたわみ、小さな輪っか(ピコット)が立ち上がります。
ピコットの大きさを均一に揃えるのは、初心者にとって少し難しく感じるかもしれません。大きさを揃える私のおすすめの小技は、「ピコットゲージ」という厚紙やプラスチックの板を使うことです。結び目の間に板を挟んで糸を引き寄せるだけで、誰でも毎回まったく同じサイズの綺麗なピコットが作れます。
初心者が失敗しやすいトラブルと解決策まとめ
練習中に誰もが遭遇する代表的なトラブルと、その原因・解決策をまとめました。困ったときはここをチェックしてみてください!
| よくあるトラブル | 主な原因 | 解決策・直し方 |
|---|---|---|
| 糸が引けず、リングが縮まない | 目移りができておらず、固結びになっている | 目移りの際、右手をピンと張り、左手をしっかり緩める意識を持つ。無理に引かず針で解く。 |
| 結び目の大きさがバラバラで揃わない | 左手の中指で結び目を引き寄せる力が一定でない | 結び目を親指の近くへ引き寄せるとき、毎回同じ強さで引き締める練習をする。 |
| 作っている最中に糸が絡まってぐちゃぐちゃになる | 左手の指にかける糸が長すぎる、または巻いている糸がたるんでいる | 手のひらの中の余分な糸を整え、シャトルから出す糸の長さを10〜15cm程度に保つ。 |
| ピコットの大きさが毎回変わってしまう | 目をあける感覚を目分量でやっている | 厚紙を好きな幅に切った「ピコットゲージ」を挟んで結ぶようにする。 |
失敗してしまったときは、決して焦って糸を強く引っ張らないでくださいね。タティングレースの糸は無理に引きちぎろうとすると指を痛める原因になります。結び目をゆるめる時は、レース針やクロッシェ針、あるいはシャトルの角を使って、結び目のループを優しくすくい上げて解きましょう。
タティングレースの基本的な結び方まとめ
今回は、タティングレースの基本となる「表結び」「裏結び(ダブルステッチ)」と、上達の鍵である「目移り」、そして「リング」と「ピコット」の作り方まで詳しく解説しました。
最初に挑戦したときは、「手が思うように動かない!」「目移りってどういうこと!?」とパニックになってしまうかもしれません。でも、それはあなただけではなく、タティングレースを楽しむすべてのクラフターが通ってきた道です。
まずは太めの糸と2色の分かりやすいカラーを使って、「右ピン!左ゆるめる!」のリズムを手のひらに覚えさせてあげてください。一度身体が目移りの感覚を覚えてしまえば、嘘のようにスルスルと美しい結び目が作れるようになります。
1つの小さなドイリーやピアスが完成したときの喜びは格別です。ぜひあきらめずに、シャトルと一緒に楽しいレース編みの時間を過ごしてみてくださいね!
記事をSNSやラインで友達に紹介していただければ、とても嬉しくはげみになります!
ではでは、また次の記事でお会いしましょう!クラフターズのやっしーでした!

■気になることや調べたいことがあればキーワードで検索できます。
例えばレジンについての記事を探したければ「レジン」、道具についてなら「ニッパー」「ヤットコ」というふうに探してみてくださいね。

