チョークアートで色がきれいに出ない原因とは?鮮やかに発色させるためのチェックポイントと改善策
こんにちは、クラフターズのやっしーです!(・∀・)
カフェの看板やインテリアボードで見かけるチョークアートは、黒いボードの上に鮮やかな色彩が踊っていて、見ているだけでもワクワクしますよね。自分でもあんな風におしゃれでパキッとした絵を描いてみたいと思って道具を揃え、いざ描き始めてみた方も多いはずです。
ところが、いざ描いてみると「なんだか色がくすんで暗い」「下地の黒が透けてしまって白っぽくならない」「色同士を混ぜたら汚い灰色になってしまった」という壁にぶつかるケースが本当にたくさんあります。
黒いボードの上に鮮明な色を乗せるのは、白い紙にお絵描きするのとはまったく勝手が違います。色がきれいに出ないのには、必ず明確な原因があります。今回は、チョークアートを始めたばかりの方が陥りやすい発色のトラブルとその原因、そして鮮やかな色彩を取り戻すための具体的な改善策を詳しくお伝えします!
原因1:使用している画材がチョークアートに適していない
まず一番初めに疑うべきなのが、使っている「チョーク」そのものの種類です。チョークアートという名前がついているため、学校の黒板で使うような炭酸カルシウムの白チョークや、粉っぽいソフトパステル、あるいは子どものお絵描き用クレヨンを使っているケースがあります。しかし、オイルパステル以外の画材では、カフェ看板のような濃厚で鮮やかな発色を出すことはできません。
一般的なクレヨンやソフトパステルとの決定的な違い
チョークアートで一般的に使われるのは「オイルパステル」という画材です。オイルパステルは、顔料をワックスと液体油で練り固めたもので、油分を多く含んでいるため、非常に高い隠蔽力(下の色を覆い隠す力)を持っています。
一方、粉末状のソフトパステルや黒板用チョークは、黒い下地に乗せると粉っぽさが目立ち、色が透けてグレーがかって見えます。また、子ども用の一般的なクレヨンはワックス分が多く硬いため、黒板の細かな凹凸に顔料がしっかり入り込まず、ボードの黒色が隙間から透けて発色が浅くなります。
チョークアート専用または高品質な専門家用オイルパステルを選ぶ
オイルパステルの中でも、学童用として文具店で売られているものと、アーティスト用として画材店で扱われている専門家用オイルパステルでは、顔料の密度が劇的に違います。学童用は折れにくさや扱いやすさを重視しているためワックスが多く、重ね塗りをしたときに滑って色が乗らなくなる現象が起こります。
チョークアートで圧倒的なシェアと信頼を誇るのは、カランダッシュのネオパステルや、ぺんてるの専門家用パス、ホルベインのアカデミックオイルパステルなどです。これらは顔料の含有量が高く、黒い板の上でも一度塗りで驚くほど鮮やかに発色します。道具を変えるだけで発色の悩みが一瞬で解決することも少なくありません。
原因2:ボードの下地処理に問題がある
画材が適切であっても、描く土台となるブラックボードの状態が悪いと、色はきれいに乗りません。チョークアートは、ボード表面の微細な凹凸(目)にオイルパステルを削り取るように塗り込み、指で摩擦熱を加えながら定着させていく技法です。下地がツルツルすぎてもザラザラすぎても失敗につながります。
表面が滑らかすぎてパステルが定着しない
100円ショップや雑貨店で販売されている市販のミニ黒板やホワイトボード兼用のブラックボードは、表面がプラスチック加工されていたり、ツルツルしたフィルムが貼られていたりすることがよくあります。このようなツルツルした板にオイルパステルを塗ると、ボードがパステルを削り取ってくれないため、色が滑って全く定着しません。
結果として、薄く油膜が乗ったような状態になり、下地の黒が完全に透けてしまいます。チョークアートには、表面に適度な引っかかりのある、チョークアート専用のブラックジェッソで塗装されたMDFボードを使う必要があります。
下地のブラックジェッソのムラや乾燥不足
自分でMDFボードにブラックジェッソを塗って下地を作る場合、塗り方にムラがあったり、塗膜が薄すぎたりすると発色に直接響きます。ジェッソの塗膜が薄いと、ボードがパステルの油分を吸い込んでしまい、描いた直後から色がカサカサと乾いたようにくすみます。
また、下地がしっかり乾燥していない状態で描き始めるのも厳禁です。表面は乾いて見えても内部に水分が残っていると、パステルの油分と下地の水分が反発し、美しいグラデーションを作ることができなくなります。
ボード表面についた手の皮脂やホコリ
下地を作った後や下絵を写す作業の最中に、ボード表面を手でベタベタ触っていませんか?手のひらから移った皮脂や油分は、黒板表面に薄い膜を作ります。その上からパステルを塗ると、油分同士が妙に弾き合ったり、汚れを巻き込んで濁ったりします。
描く前には必ず、きれいな柔らかい布や刷毛でホコリを払い、描画中も直接手が触れないように当て紙(トレーシングペーパーやコピー用紙)を敷いて作業するのが鉄則です。
原因3:ブレンディング(指での混色)のやりすぎ
チョークアートの醍醐味といえば、指の腹を使って2色以上の色をくるくると混ぜ合わせ、滑らかなグラデーションを作る「ブレンディング」です。しかし、実はこの指の使い方が、色がきれいに出ない最大の原因になっているケースが非常に多いです。
混ぜすぎて色が濁る「こすりすぎ問題」
初心者が最もやりがちな失敗が、きれいなグラデーションを作ろうとして、指で何度も何度も執拗にこすってしまうことです。オイルパステルは、擦れば擦るほど顔料がつぶれ、混ざり合って明度が落ちていきます。
絵の具と同じで、色は何色も完全に混ぜ合わせてしまうと、最終的に濁ったグレーや泥のような茶色へと近づきます。チョークアートのブレンディングは「完全に混ぜて1つの新しい色を作る」のではなく、「境界線を自然になじませる」ための作業です。指でこする回数は最小限に留める必要があります。
指先の汚れをボードに広げてしまっている
直前に濃い赤や青を混ぜた指のままで、黄色や白などの明るいエリアを触っていませんか?オイルパステルは油分が多いため、指紋の溝の奥深くまで色素が入り込みます。見た目には少し残っているだけに見えても、明るい色を触った瞬間にその汚れが一気に溶け出し、鮮やかな黄色を一瞬で濁らせてしまいます。
指先は、色を変えるごとに必ずウェットティッシュで完全に拭き取り、その後に乾いたタオルで水分をしっかり拭き取らなければなりません。指の清潔さを保つことは、鮮やかな発色を保つための必須条件です。
指を動かす方向と力加減が間違っている
ブレンディングの際、濃い色側から明るい色側に向かって指を動かしてしまうと、強い色が弱い色を完全に飲み込んでしまいます。例えば、濃い茶色と白を混ぜる際、茶色から白に向かって指を擦り広げると、白の明るさが消し飛んで全体が薄汚れた茶色になります。
基本は「明るい色側から濃い色側へ向かって境目をなじませる」か、あるいは境界線の上だけで細かく小さな円を描くように動かすことです。また、指を強く押し付けすぎると、パステルの層を削り落としてボードの黒を露出させてしまいます。押し付ける強さは、摩擦熱で表面のワックスをわずかに溶かす程度の適度な圧力が正解です。
原因4:塗る順番とレイヤリング(重ね塗り)の誤り
チョークアートの発色は、どの色をどの順番で、どれくらいの厚みで塗るかというレイヤリング設計に大きく左右されます。適当な順序で塗り進めてしまうと、パステル本来の持つ鮮やかさが全く引き出せません。
白(ホワイト)の重要性を理解していない
黒いボードの上に鮮やかな色を浮かび上がらせるための最大の主役は、実は「白」です。光が当たっている最も明るい部分(ハイライト)にしっかりとした純白が乗っていないと、コントラストが生まれず、絵全体がぼんやりと暗い印象になります。
また、パステル単体では黒板に負けてしまう淡い色(パステルピンクやレモンイエローなど)を塗る際、下地にしっかりとした厚みの白をあらかじめ仕込んでおくテクニックがあります。白で下地を作ってから目的の色を重ねることで、黒板の黒を完全にシャットアウトし、驚くほど濁りのないクリアな色を表現できます。
塗る厚み(塗布量)が足りずに黒板が透けている
「色がなんだか薄い」「発色がパッとしない」と感じている方の作品を見ると、単純にパステルの塗布量が足りていないケースが多々あります。黒板のざらつきの谷間にパステルが埋まっておらず、黒い地肌が点々と見えている状態です。
オイルパステルは、惜しまずにしっかりとボードに塗り込む必要があります。表面の凹凸が見えなくなるくらい、均一な厚みでパステルを乗せて初めて、顔料そのものの鮮烈な色が目に飛び込んでくるようになります。塗る量が少ないまま指で伸ばそうとしても、薄く伸びるだけで黒板の黒と混ざり合い、全体がくすんでしまうだけです。
反対色(補色)を隣り合わせで直接混ぜている
色相環で反対側に位置する色同士(例えば赤と緑、黄と紫、青とオレンジなど)を直接境目で混ぜ合わせると、補色混色の関係で必ず濁った暗灰色になります。これは絵画の物理的な原則です。
例えば赤いイチゴに緑のヘタを描く際、赤と緑が接触する境界線を指で無造作にこすり合わせると、その境目は汚い泥色に変わってしまいます。補色関係にある色を隣り合わせる場合は、境界線を混ぜずにクッキリと塗り分けるか、間に中間となる色(黄色や白など)を挟んでクッションを作ることが不可欠です。
原因5:仕上げの定着スプレーによる色の沈み
描き上がった瞬間はとても鮮やかで満足していたのに、「仕上げのスプレーをかけたら色が沈んで暗くなってしまった!」という悲鳴もよく耳にします。オイルパステルは触ると手についてしまうため、完成後に定着スプレー(バーニッシュやスプレーニス)を吹き付けて保護しますが、この工程にも大きな落とし穴があります。
スプレーの種類が合っていない
画材店には様々な定着スプレーが並んでいます。鉛筆画や木炭画、パステル画用の一般的な「フィキサチーフ」をオイルパステルのチョークアートに使ってしまうと、定着力が足りないだけでなく、溶剤によってパステルの油分が変質し、表面が白っぽく曇ったり、逆に色が沈んだりします。
チョークアートには、オイルパステル専用の定着スプレーか、チョークアート専用のオーバーレイバーニッシュを使用します。艶消し(マット)タイプを選ぶと落ち着いた質感になりますが、わずかに色が暗く沈んで見える傾向があります。鮮やかさを最優先に際立たせたい場合は、半光沢(サテン)や光沢(グロス)の仕上がりになるスプレーを選ぶと、濡れたような深みのある発色がキープできます。
至近距離から一度に厚吹きしすぎている
早く定着させたいからといって、作品のすぐ近くからスプレーを吹きかけたり、液が垂れるほど一度にたっぷり吹き付けたりするのは大失敗の元です。スプレーの溶剤成分がオイルパステルの顔料を一気に溶かし出し、混ざり合って画面全体を濁らせてしまいます。
スプレーをかける際は、ボードから30cm〜40cmほどしっかりと離し、空気中に霧を漂わせてボードにふわりと落とすようなイメージで吹きかけます。一度に厚塗りせず、「薄く吹きかけて完全に乾かし、もう一度薄く吹きかける」という2〜3回の重ね吹きを行うことで、発色を損なわずに頑丈な保護膜を作ることができます。
私ならこう見直す!発色を劇的に鮮やかにする実践ステップ
色がきれいに出ない原因が分かったところで、今日からすぐに実践できる「発色劇的アップ作戦」をご紹介します!私が普段の制作で意識している、色をきれいに保つための具体的なルーティンです。
黒い端材にマイカラーチャート(色見本)を作る
パステルの紙巻きに印刷されている色や、スティックそのものの見た目と、黒板に塗ったときの発色は全く異なります。白い紙に作った色見本もチョークアートでは役に立ちません。
本番と同じブラックジェッソを塗ったMDFボードの端材を用意し、手持ちのオイルパステルを全色、黒板の上に塗って色見本を作ります。さらに、その色の隣に「白と混ぜたグラデーション」も一緒に作っておきます。これを手元に置いて確認しながら描くだけで、「黒板の上でこの色がどう発色するか」が一目で把握でき、色の選択ミスによる濁りを完全に防ぐことができます。
制作机にウエットティッシュとペーパータオルを常備する
ブレンディングに使う指のケアを仕組み化します。机の上には必ず、アルコールフリーのウエットティッシュ(または濡れ雑巾)と、乾いたキッチンペーパーをセットで常備します。
赤系をぼかしたら拭く、黄色を触る前に指が完全に乾いているか確認する、という動作を呼吸のように無意識に行えるレベルまで習慣化してください。指先の清潔さを保つだけで、作品全体の透明感と発色の鮮やかさが別次元に向上します。
ハイライトの純白を最後に「乗せ直す」
グラデーションを指でぼかしていると、どうしても隣の色が侵入してきて、一番明るく光らせたいはずの白がわずかに染まってしまいます。そこで、グラデーションのブレンディングが一通り終わった後、光が最も強く当たる芯の部分に、もう一度だけ新品の白いパステルを強めにチョンと乗せます。
この最後に乗せた純白は、指でこすらずにエッジだけをごくわずかになじませる程度に留めます。画面の中に「一切濁りのない純度100%の白」が1点存在するだけで、人間の目は隣接するすべての色をより鮮やかに、コントラスト豊かに認識するようになります。
まとめ:原因を一つずつ潰して鮮やかなチョークアートを楽しもう!
チョークアートで色がきれいに出ないときは、センスや技術のせいにする前に、まずは道具や作業環境、そして手順を見直してみてください。
- 顔料密度の高い専門家用オイルパステルを使用しているか
- ボード表面は適度な引っかかりがあり、皮脂や汚れがついていないか
- 指で執拗にこすりすぎて色を濁らせていないか
- 色を変えるたびに指先をしっかりきれいに拭いているか
- 白を効果的に使い、黒板に負けない厚みでパステルを塗っているか
- 定着スプレーの種類と吹きかけ距離は適切か
黒いボードという特殊なキャンバスだからこそ、正しい知識と少しの配慮を持つだけで、パステルの発色は見違えるほどクリアで鮮やかになります。暗闇の中にパッと鮮烈な色が浮かび上がるチョークアートならではの感動を、ぜひ存分に味わってくださいね!
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ではでは、また次の記事でお会いしましょう!クラフターズのやっしーでした!

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